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星の手放し方、そして星の追いかけ方について

作者:舞茸
「もしもその再会を運命と呼ぶのなら、やっぱり僕は少しだけ悲しい。それは僕が何よりも望んでいなかったものだから」
 八月の最終日、午前五時。花火セットの入ったレジ袋を片手に持った小高葵の前に彼女は現れた。五年前の夏、小学校の教室で「小説家になってね」と約束を交わした彼女。名を星和香那と言った。

「ロストデイ」、八月三十一日が失われた世界で彼女はその正体を突き止めようとし、同時に葵と交わした約束を果たそうともしていた。約束は守られるものだから。星の光のように眩しい彼女は、どこまでも正しく在ろうとしていたから。
 葵にとっては彼女の全てが絶望だった。自分はもう約束なんてどうでもよくて、小説を書くつもりだって無かったのに。彼女の存在が葵の全てを否定する。なのに、その光は歩みを止める事を知らずに彼の手を引こうとする。

葵が小説を止めた理由、ロストデイの正体、そして二人の前に現れる「女神様」という小さな女の子の存在。和香那は真っ直ぐに、全てに立ち向かおうとする。
そして更に五年後の二十二歳の夏、二人にとって残酷な真実が突き付けられたその時、世界の全てがひっくり返るのだった。

何もかもが反転した世界で、和香那はそれでも星のように光っていられるのか。葵は彼女の隣にいられるのか。物語は「最初の一行目から既に始まっている」。
一番星のように遠い君へ捧ぐ、一編の小説なんかじゃ足りないくらいの、永遠のように長い告白を言葉にした物語。
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