夢の中で
まあね·····
またわたしはお花畑に居る。ソメイヨシノが咲いていて、菜の花が敷き詰められている。
今日は来るかしら。
一人想う。大田君のことを。あのきらきらする瞳を。
さてなんでそもそもわたしの夢はこんなお花畑なのかなあ。わたしってバカにされてるの?乙女はお花畑にいる、決めつけ?でもわたしが選んだのかなあ····
「やあ」
と彼はやってくる。
「·····」
わたしは黙っている。
「どうしたの?桃子、僕は会いに来たよ」
「そうだけど、なんで連絡先交換してくれなかったの?」
「それは·····突然だったから。気が引けて····」
「与謝野晶子って知ってる?」
「ううん」
「そう。だったらいいの」
わたしはイライラする。どうして男ってこんな鈍い奴ばかりなのか。でもあんまりすぐにわたしを強引にしてしまう人も嫌だけど。
わたしは女の子で繊細だ。
「また会おうね」
「ええ」
「僕は空手をやっているんだ」
「空手?わたしは興味ないなあ」
「だって僕強くなりたいんだ。それも世界で一番!」
「強く?君が?」
「うん、それでね凄い強い人と闘って勝ちたいんだ!だから僕は修行してるんだよ」
「そう。男の子なのね。わたしには分からないや。強くなんて。心だけでいいのに」
「心だって強くなるよ!」
「そう。それでね、大田君、いつわたしを抱くの?」
「えっ····それは」
「大田君分かってないでしょ。女の子って好きな人に強引に抱かれたいの。大田君優しいからそんなの苦手でしょう?」
「うん。僕は桃子のこと嫌いじゃないけど····今はそういうのは····」
「大田君なんて嫌い!」
そう言ってわたしは駆け出した。遠くに、とにかく遠くに行きたかった······
やがて一人寂しい、森へと来る。
「どうしてなのかしら?どうして分かってくれないんだろう····」
わたしは一人落ち込む。
わたしってわがままなのかなあ?でも女の子はわがままを許してもらえる。
いつか、いつかあの大田君はもっと素敵な人になってきっと、わたしを抱いてくれる。それまで貞操は守っていたい。
待ってるよ、君。そう思ってわたしは目が覚めた。
いいのさ·····




