旅は道なりではなく世は情けない その5
そのまた翌日だ。
フーベルト教授とサリー教授が騎士隊の方に、巨大化してしまったラダナ草の経緯を説明しに行っていた時の話だ。
エリックも含め、その他の者達は一つの天幕に集められていた。
そこから出るのも禁止をされている。
監禁とはいかないまでも軟禁状態だ。
一日とはいえ、普通の植物を古老樹に変化させられる力を込められた杖の所持者だ。
そういった対応を騎士隊がするのも無理のない話だ。
ただ、その中に明らかに不貞腐れた顔をしている部外者いる。
トラヴィスだ。
当面の日銭を稼ぐために事務仕事を手伝っていたトラヴィスまで一緒に軟禁状態にされている。
トラヴィスも騎士隊ではなく外部の人間だったために、念のためと言うことでだ。
そのトラヴィスは昨日までは人当たりの良さそうな顔をしていたのに、今は完全にしかめっ面をしている。
「トラヴィスさん、すいません、巻き込んでしまって」
と、そんなトラヴィスにむかいミアが謝ると、トラヴィスは更に不快そうな表情を見せるだけでミアに返事も返さない。
「昨日までは人当たりの良さそうな顔をしていたのに、それが本性ってわけ?」
と、トラヴィスの態度に腹を立てたスティフィが食って掛かる。
そうすると、トラヴィスの方も反応を見せる。
「そうだとも。そう言う仕事だから、求められる顔を見せてやっていただけだ。まさかこんなことに巻き込まれるとはな」
本当に迷惑そうな顔を浮かべ、トラヴィスはそう言った。
「すいません。本当に無関係なのに……」
ミアはもう一度トラヴィスに謝ると、トラヴィスも少し軟化した表情を見せる。
けれど、
「全くだ。入用のこの時に稼げないとなると、生活費もままならん」
と、その代わりにと愚痴をひねり出した。
「あんた魔術師でしょう? そっちでやっていけるでしょうに。騎士隊の事務仕事なんかせずに」
魔術師であれば事務仕事などせずとも仕事はいくらでもある。
スティフィの言う通りそれは確かだ。
魔術具を作れないにしても、数々の村の建て直しとなれば、魔術師というだけで引く手あまたのはずだ。
だが、そう言われたトラヴィスは怪訝そうな顔をして、大きなため息をひねり出す。
「これだから…… 魔術はおいそれと使ってよい物ではない。それは神との距離を、縁を、近づけ強める行為にほかならん」
トラヴィスはそう力説し、最後にもう一度大きなため息をついた。
「え? それの何がいけないんですか? いい事ですよね?」
トラヴィスの言葉に、ミアは少しも理解することができない。
神に近づき、神との縁を強める、そのどこに悪いことがあるのか、まったく理解できていない。
ただスティフィはそのことを多少は理解できる。
神との縁は確かに強い力になるが、同時に厄介な物でもあることも知っている。
神は人からすると、力が強すぎるのだ。
その力の前では人は抗うことも出来ない。
「むっ…… それは人それぞれだ。私が崇めている神と私は距離を置きたい。だから、その為にその神を信仰している」
ミアの狂信的な信仰をトラヴィスも理解はできる。
そして、それと同時に話し合うだけ無駄だと、そう判断もする。
分かり合える、合えない、の話ではない。これは生き方なのだ、と。
特に、このミアという少女とトラヴィスは距離を置きたいと、思っている。
ミアの信仰心は強すぎる。
「あっ、ああ、トラヴィスさんは、もしかして死神や死後の世界の神を信仰しているんですか?」
トラヴィスの言葉で、ジュリーが思い出したかのように質問する。
「そうだとも」
そして、それをトラヴィスの方も認める。
「死を知ることで遠ざける、その為の信仰だっけか…… なるほど。そりゃ、魔術は使いたくないわね」
スティフィも納得した表情を見せる。
死を遠ざけるために死の神を信仰する。
そう言った信仰も、またあるのだ。
「なんでですか? つまり死んだらその神様の元へ行けるんですよね? なんで遠ざける必要があるんですか?」
だが、ミアは理解できない。
ミアの判断基準の第一は、神か、それ以外か、だ。
ミアにとって神に近づけることこそが幸せなのだ。
「ミア、そう言う信仰もあるっていうだけよ」
理解できていないミアに、スティフィは少し困ったようにそう声を掛ける。
「うぅん」
けれど、ミアは理解できない、そう言った顔をするだけだ。
「完全に納得できてない顔ね、そういう物だと思いなさいよ。世の中にはね、そう言った信仰もあるのよ」
スティフィにそう言われ、ミアも無理やり納得するしかない。
この世界には無数に神がいて、その神を信じる者達ごとに、また信仰する方法も違うのだ。
そのことをミアももう知ってはいる。知識としては。
だが、それを理解できているわけではない。
「はい……」
と、一応は理解を示したような返事はするものの、ミアはやはり理解できない、と言った顔をやはりしている。
そんなミアの顔を見たトラヴィスの方ももう我慢できない、と言った感情を爆発させる。
「はぁ、大体キミらはなんなのだね? その肩についている存在も、あの使い魔も、あの杖も! 何もかもすべてがおかしい!」
魔術学院の教授が旅に出る、と言うことはそれほど珍しくはない。
だが、教授が二人で、しかも夫婦で、という話は珍しい。
それも魔術学院の生徒を助教授も連れずに生徒だけ連れてだ。
その生徒というのもどこかおかしい。
まずミアという名の生徒だ。
トラヴィスからしたら一番の特異点だ。
肩に異様な、それこそ怪物と思えるようなものを乗せているし、その使い魔も異様だ。その使い魔が籠に入れている杖も普通の杖じゃない。
なんなら、ミア自身からも異様は雰囲気を感じる。
トラヴィスの直感がこの子に関わるな、と警鐘を鳴らしている。
それだけではない、恐ろしく腕の立つデミアス教徒がそのミアに付き従っているのだ。
訳が分からない。
訳が分からないと言えば、エリックという青年もそうだ。
一見して、少し軽薄そうな青年なのだが、なぜかあの若さで竜鱗の剣を携えている。
ジュリーという少女は、まあ、普通だ。ごく一般的な生徒の範疇でしかない。
そんな連中が一塊になって旅をしているのだ。
よくわからないが、トラヴィスでなくとも訳ありの旅なのだと、一目でわかる。
だから、トラヴィスは関わりたくない。
その記憶にすら残りたくない、そう思っていた。
「んー、それは否定できないな。どれもこれもミアちゃん絡みで、俺らはミアちゃん係だからな!」
同じく軟禁状態となったエリックがそう言って、何度も頷いて見せる。
ミアちゃん係とはそういう物だと、改めて、認識している。
「えっと、一応は神様に言われての巡礼の旅? になるんですか?」
ジュリーがそれとなく補足しようとする。
「巡礼ではないでしょう? 神に言われてミアが里帰りするだけの話で」
それでなぜ魔術学院の教授が二人もついて行くのかが、トラヴィスには理解できないが、深くは関わらない。
関わらないことがトラヴィスの処世術でもあるのだ。
「なるほど。神の命か。それで魔術学院の教授が二人も…… おかしいとは思っていた。だが、なぜ逆にここにとどまっておる?」
とりあえず納得だけして見るが、そうすると新たな疑問が湧き出て来る。
神の命ならば、急ぐはずでは、と。
このミアという少女なら、まっすぐにその故郷とやらに向かいそうなものだが。
トラヴィスにも色々と疑問が湧いてくる。
「アイちゃん様が急がずに帰ってこいと……」
そう言ってミアは左肩の肉塊を見つめる。
ミアとしては早く帰りたい気持ちはある。
だが、ロロカカ神のその御使いがゆっくり帰ってこい、そう言っているのだ。
それの言葉をミアが無視できるわけがない。
「その肩の存在か…… なんなのだ、それは? 使い魔ではないのか?」
トラヴィスからしたら、肩にいる存在が謎すぎる。
それは肉塊だ。
肉塊に人の顔程の目玉が付いた、そんな存在が、ミアの左肩に乗っているのだ。
トラヴィスとしても関わりたくないと、そう思いつつもどうしても気になってはしまう。
それはなんなのかと。
「ロロカカ様の御使いです!」
御使いと聞いて、トラヴィスは驚くと共に、嫌な表情を自然としてしまう。
「御使い…… だと? い、いや、古老樹が使い魔になっていたんだ。今更驚くべきことではない…… のか? いや、うん、わかった。私とはあまり関わらないでくれ。キミらが嫌いというわけではない。宗教的な理由からだ」
だが、そこでトラヴィスも完全に理解する。
これは完全に自分が関わってはいけないものなのだと。
興味本位で関われば、自分の意志に関わらず巻き込まれてしまう、そのような、ミアは渦のような運命の持ち主なのだと。
なので、トラヴィスは心を閉ざす。
特にミアとはこれ以上関わらないに越したことはない。
「どういうことです?」
と、ミアが不思議そうな顔をしてトラヴィスに質問するが、トラヴィスはそれを無視する。
なので、ジュリーが仕方なく答えてやる。
「あー、ミアさん、この方はあまり上位の存在とも関わり合い、縁を持ちたくないとそう考えているんですよ」
そう言った上位存在と関わり合いを持たないからこそ、人として生きられるのだ。
だが、そんなトラヴィスの前に現れたのは運命の渦のような、まるですべてをなぎ倒し巻き込むような台風のごとき少女だったのだ。
なら、トラヴィスのやることは一つだけだ。
閉じこもり、台風が過ぎ去るのを待つしかない。
「結果、それが自分が崇めている神に通じるかもしれないから、と言うことですか?」
ミアがジュリーにそう聞き返す。
「そう言うことだ。なので、私のことはほって置いてくれ」
ジュリーが返答に困っていたので、トラヴィスが見かねてそう答えて、そのまま今度は目も閉じた。
もうこれ以上、なにも見ないし、なにも聞かない、そう言った意思表示だろう。
「はい、わかりました」
ミアもそういう物だと理解して、必要以上にトラヴィスに関わるのをやめた。
「そう言われると逆に絡みに行きたくなるのよね」
けれども、スティフィとしてはそう言う相手にこそ絡みに行きたくなる。
「おまえは…… デミアス教徒だよな。はぁ、今日はとことん運がない」
まだミアに関わるよりはマシだが、力でなんでも解決しようとするデミアス教徒もトラヴィスからしては関わり合いになりたくない集団だ。
「スティフィ! ただでさえ迷惑かけているんですから、これ以上迷惑かけないでくださいよ」
だが、それを見たミアがスティフィを咎める。
悪い娘ではない。
トラヴィスにもそのことは理解できる。
理解できるが、ミアの持つ運命力とでも言うべき力が大きすぎるのだ。
ミアの意志に関わらずそれは周囲の者を巻き込んでいく。
「ちぇ……」
そう言って、スティフィはミアの言葉を渋々聞く。
「おい、エリックよ。あのミアという少女もデミアス教の信者なのか?」
だが、デミアス教徒であるはずのスティフィという少女が、ミアの言うことをあまりにも素直に聞くことにトラヴィスは疑問を持つ。
トラヴィスの見立てでは、ミアよりもスティフィの方が腕が立つように見える。
なら、デミアス教徒のスティフィがミアに従う道理はないはずだ。
なので、トラヴィスはこの中で、一番信仰心の低そうなエリックに声を掛けた。
「ミアちゃんは違うぞ。ロロカカ様の信者だ」
「そ、そうか……」
トラヴィスは訳が分からない、そう言った顔を見せた。
まあ、何かあるのだろうとは思うが、それに関わらない。
好奇心は猫をも殺すと言う。
九個も魂を持つという猫ですらそうなのだ。
一つしか魂を持たない自分が、関わるべきではないと、トラヴィスはそう思う。
思うのだが、トラヴィスとて魔術師なのだ。
未知を探求したい心は、多少なりともあるのだ。
「なんでエリックに?」
と、スティフィがトラヴィスに聞くが、トラヴィスは無視を決め込む。
「あー、うちの神様は商売の神様だからな。黄金の車輪だぞ。うちの神様は!」
その代わりにエリックが答える。
「なるほど。縁を持つ者を選ぶって話ね」
スティフィがそれに納得する。
トラヴィスは更にそれに補足する。
「それにそいつはあまり信仰深くない。そちらの嬢ちゃんもだがな」
そう言って、エリックとジュリーを見る。
この二人は信仰心がほぼない。
トラヴィスにはそれがわかる。
この二人となら、縁を結んでも問題はなさそうだ。
「はあ? まあ、うちの神様は崇めても利益がないので……」
と、ジュリーもそれを認める。
「でも、あんたのところは荒れ地の神じゃん」
そこへスティフィにそう突っ込まれる。
「そうですよ、だから、信仰心もないんですよ。別の有名な地母神を信仰するくらいなんです!」
それに対して、ジュリーは少し怒りを露わにさせてそう言った。
自分でもそう思っていても自分の領地の主神ではあるのだ。ジュリーとて他人に言われると頭に来るものも一応はある。
「そうだ。私からしたらエリックも嬢ちゃんも別に問題にはならん。だか、お前さんら二人は別じゃ、関わり合いになりたくはない」
トラヴィスはしかめっ面を見せながら、ミアとスティフィを見てそう言った。
ミアの信仰している神がどんな神だかトラヴィスにはわからないが、ミアの纏っている雰囲気は尋常な物ではない。
力のある、それもあまり良い影響を及ぼすような神でない事だけは確かだ。
デミアス教の信じる神などもってのほかだ。闇の勢力の大神であり、暗黒神だ。碌なものじゃない事だけは確かだ。
「あー、二人とも信仰心高いもんな」
エリックもミアとスティフィを見ながらそう言った。
エリックから見ても、二人は信仰で簡単に自分の命を投げ出すような人物だ。
「別に悪い事じゃないでしょう」
「そうですよ! 良い事です!」
と、スティフィとミアがエリックに言い返す。
「それは否定せんがね。人それぞれだ。おっと、話過ぎた。まあ、構わないでくれ。別に特段嫌っているわけではない」
トラヴィスはそう言って、なんだかんだで自分の巻き込まれつつあることに気づく。
早くこの軟禁状態を解除してもらわねばならない。
トラヴィスはそう言った後、再び目を閉じ瞑想を始める。
今度こそ、外部と完全に自分を断つつもりだ。
「はい、わかりました」
ミアもそれなりに納得し、いったん黙り込む。
「なるほどね。関わり合いになりたくないから当たり障りない演技をしていたってところね。何か問題があった方が印象に残るから…… ってところかな」
ただスティフィの方はもう少しちょっかいをかけたい。
そう言ってトラヴィスの反応を見るが、
「…………」
トラヴィスはまるで反応がない。瞑想を続けている。
ミアはこのままスティフィをほって置くと更に迷惑が掛かると思い、
「はぁ、でも、せっかく本を全部運び出せたのに仕分けまでやらせてもらえませんでしたね」
と、スティフィに話を振る。
スティフィもミアの意図を理解して、トラヴィスにちょっかいをかけるのを辞める。
スティフィにとってもミアの反感を買ってまでしたいことではない。
「ミア、あんたまだそんなこと言ってんの?」
「スティフィは、あれらの本の中身、気になりませんか?」
ミアにそう言われたスティフィも確かにもう少し覗き見しておきたかったという気持ちもある。
なにせ、対象が不死の外道種相手の実験記録だ。
中には目を覆いたくなるほどの実験記録もある。
それらはスティフィにとっても興味のある物だ。
「気にならないって言ったら嘘になるけど……」
そこでスティフィは口を噤む。
その気になればデミアス教の情報網で情報を得ることはできる。
デミアス教徒は騎士隊の中にもいるのだ。
そうこうしていると、天幕の入口からフーベルト教授が顔を出す。
「あっ、皆さん。もう出て大丈夫ですよ。お疲れさまでした。騎士隊の方も理解してくれました」
フーベルト教授に続き、サリー教授も天幕の中に入ってくる。
「ハベル隊長にまで…… ご迷惑をかけることに…… なりましたけどね……」
少し疲れた顔でサリー教授はそう言った。
その言葉にエリックが反応する。
「ハベルさん来てるんですか!?」
嬉しそうな顔でそう言うのだが、この領地の騎士隊の総隊長であるハベルは今、シュトルムルン魔術学院とリグレスの町を一日に何度も行ったり来たりしているような状況で他の場所に赴ける暇などない。
本来なら、この地に来ていてもおかしくもないのだが、現状では例えハベル隊長が二人いても、それは無理だろう。
それほど彼は後処理に追われて忙しい。
「来てないですよ。後日確認されるってだけの話ですよ。それにこう見えてボクは騎士隊の訓練生を教えている教授ですよ? 騎士隊には顔は利くほうですよ」
フーベルト教授は少しだけ自慢げにそう言うのだがエリックが、
「ん? でも、それ、フーベルト教授は去年からの教授じゃなないっすか」
と、その一言でそのわずかながらの自慢げな顔が崩れていく。
「はい、そうです。そうですよ。それでもボクのことを知ってくれている人は騎士隊にだっていますよ」
ただフーベルト教授が騎士隊に顔が利くというのは本当の事だ。
助教授時代からも騎士隊の授業を受け持っていたのだから。
彼のように様々な神族に精通している人間は思いのほか少ない。
特に魔術学院と騎士隊訓練校が同じ場所に併設されているような場所ではとても重宝される人材だ。
「おい、おまえ」
若干不貞腐れているフーベルト教授に向かい、それまで瞑想をしていたトラヴィスが強い口調で話しかけて来る。
「なんです?」
と、急に話しかけられたフーベルト教授は驚きながらも対応する。
「そちらの女性の旦那だったな? たしか」
「はい、そうですが?」
そう言われたフーベルト教授は流石に怪訝そうな表情を浮かべる。
「そちらの女性からあまり良くない縁が見えている。旅の道中、気をつけろ」
だが、トラヴィスの口から紡ぎ出された言葉は忠告だった。
真剣な表情でトラヴィスはフーベルト教授をの目を見る。
「良くない縁? はい、わかりました。ご忠告感謝します。あなたは?」
少し思い当たることがあるフーベルト教授は、その忠告を真摯に受け取る。
「トラヴィスだ。もうかかり合いになりたくはない。もうあんたらとは会わんことを願う」
そう言って、トラヴィスは目を閉じ、再び瞑想へと入る。
今度こそ外界と完全に遮断したかのように反応を何も示さない。
「ご迷惑をおかけました」
と、ミアが一応、もう一度謝っておく。
「あの人…… 誰です?」
少し目を細めて様子を見るようにしていたサリー教授は、ジュリーにそう聞いた。
「ああ、師匠、トラヴィスさんと言って、死後の神様を信仰している方だそうで……」
それを聞いたサリー教授もすぐに納得する。
そして、良くない縁、という言葉にその身を震わせる。
「ああ…… 良くない…… 縁ですか……」
「サリー? 大丈夫ですか?」
心配し、フーベルト教授はサリー教授の肩を抱き寄せる。
「は、はい…… 大丈夫ですよ……」
と、答えつつも、その身の震えをサリー教授は抑えきれないでいる。
万が一、いや、千が一、百が一……
十が一、誤字脱字があればご指摘ください。
指摘して頂ければ幸いです。
少なくとも私は大変助かります。
もし気に入ったらで良いので、いいね、ブックマーク、感想等ください!
あっ…… あー、グランドン教授の下についている助教授でトラビスという名の人がいた……
名前が微妙に被っちゃってたや……
ま、まま、いいか。
いいのか?
同じような名前の人がいても、まあ、まあ……
いいか。
鈴木と鐸木、佐藤と坂東みたいな感じで……
いいのか? いいんだろうか?




