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初めての異世界探索:頼りの武器はバックパック?  作者: サトウ トール
第三章 新型 第四節 一年の締めくくり
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第七十七話 南部海洋の港から

 次の日、イルメハの拠点でアンジーさん、クロエ、そしてイーサンと朝食を共にし、彼ら二人の今後について更に話しを聞き込んでいく。王都の南側は豊穣な穀倉地帯で、上質な小麦が採れる。商売の芽が沢山備わっているようだ。




 お茶したあと、アンジーさんに後を頼み、勿論ダンスの振り付けも併せて頼み込む。俺は次の拠点、黒の森の迷宮へと向かう。黒の森の拠点は、まだ生産体制が整っていないので、俺の持ち込み輸送だけが頼りだ。




 さて、マルーン帝国内での婚約事情というのはどんな風なのだろうか。商業ギルドで情報を仕入れてみよう。




 まあ、結果から言うとさまざまあるそうです。当然と言えば当然ですね。こちらの世界においては、早婚が普通だった。高級貴族の間では政略結婚が行われ、子供同士の婚姻も結ばれた。この時には成人するまで別々に、両親か後見人のところで暮らすのも稀ではないようだ。結婚の年齢は、男性が二十歳前後、女性が十六歳前後か。




 貴族層はやはりセレモニーを大事にするようです。エンゲージリングは効果的かな?




 モブダンサーは黒騎士と銀騎士たち。既に先ほど黒の森拠点で振り付けを終えてきた。まあ、まだまだ出番は先なので、精度を上げていこう。







 帝都ベルーナにはショット商会がある。クロネコ商会担当のクラウスに顔を出す。南部海洋の港からの荷揚げ品を見せてもらう。




 海産物の水揚げが盛ん。タラやイワシなどの新鮮な魚に加えて、イカ、タコ、エビ、貝。種類も豊富だ。




 また、近隣地帯は、夏は高温で乾燥し、冬は温暖で雨が多く降る。この温暖な気候の中で、南洋産の果樹が栽培されている。果樹栽培は、レモンやシトロン、ブドウ、オレンジ。そのまま食べる以外にドライフルーツやジャム、砂糖漬けに加工されることもある。




 他にも、ハーブや胡椒、オリーブ、そしてトマト。オリーブオイルやワイン、トマトソースなどに加工されて、マルーン帝国にも入ってきている。オリーブオイルとトマトソースは、是非仕入れたいものだ。




 クラウスと交渉し、分けてもらえる分量の最大量を仕入れる。次回は、これ以上の取引をお願いしたいものだ。食卓が一気に豊かになる。俺からは、上等な小麦粉とチーズ。ビール、ブランデー、ウィスキーなどの酒類を卸す。それと魔石。




 南方海洋戦線の停戦は大正解だ!




 早速、ブラウン家を訪れ、厨房を拝借する。作るは、トマトソースのピッツァ。それと新鮮な海鮮を活かした、シーフードピッツァの二枚。強力粉と薄力粉を一対一に配合。だいたいでOK、半々ぐらいの割合で混ぜる。重みがあってもっちりとした、けれど柔らかく、ふっくらと軽い生地も狙って、仕上げる。チーズは、山羊と牛のチーズをブレンド。もっとチーズの製法を工夫して、様々な種類のチーズも用意したい。




 そして、具材は、バジル、モッツァレラチーズ、トマトをあしらったマルゲリータ風とシーフードの二枚。




 ――さてさて、今日は誰がいるかな?




 今日の、幸運な味の鑑定人テイスターは、ブラウン夫妻。少将閣下は今、東方山岳戦線の停戦もにらみながら、帝都でロビー活動をしているとのこと。俺は、物凄い幸運に恵まれました。ブラウン少将は、俺の想いをわかってくれているようだ。それに応えるためにもこのピッツァを成功させたい。きっとこの料理は、こちらの世界でも席巻する。ブラウン夫妻は、その第一番目のテイスターとなった。




 そのブラウン夫妻から情報を仕入れる。シャインズ王国は、マルーン帝国と停戦協定を結んで、対ケイナ国に集中したいようだ。多少、領土や資源を割愛しても、対ケイナ国を優先したいということか。東方山岳戦線の停戦が結ばれれば、ブラウン家の三姉妹が、帝都に凱旋する予定とのこと。いつの間にか三姉妹が同戦線に一緒に投入されていました。




「えっと、その凱旋行進の際に、イベントかましちゃっても?」

 千載一遇のチャンスを逃してはいけません。




「なにをするつもりなの? 」

 夫人が、眼をキラキラさせて、こちらを探ってくる。何か楽しいことが行われるのかと嗅ぎつけているようだ。




「公開プロポーズです!」

 俺は、自信満々に答える。




「えー、何それ!? 楽しそうね。」

 夫人は興奮している模様。ブラウン少将は、にこにこしているだけ。




「内容は、当日のお楽しみにしておきましょう。」




 ――でも、ほんの一部分だけ、




「うちの方では、プロポーズの時に、花束とエンゲージリングを手渡します。こんな感じのものを用意しています。」

 用意してきた、ダイヤモンドリングを夫妻に見せる。




「お父さん、お母さん。エイダさんを俺にください。」




「えぇ、喜んで。」

 ブラウン夫妻は、俺たちの事情をよく理解してくださっているので、すぐさま賛成してくださった。お母さん、ダイヤモンドに目が釘付けになっています。




 東方山岳戦線の停戦は、春ごろではないだろうかとのこと。それまで、内容を詰めて、準備をしておきましょう。結納金として、純金のインゴットを置いてきた。エイダ本人の知らないところで、婚約・結婚話が進行していく。


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