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初めての異世界探索:頼りの武器はバックパック?  作者: サトウ トール
第二章 激闘は悲しみ深く 第一節 迷宮防衛隊の拡充
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閑話五 迷宮再開後の食肉供給量が増えた

 コザニの町で、食肉の価格が大幅に下がった。一気に下がったわけではないので混乱は少ないが、ウサギ、シカ、イノシシ、ボア、オーク、ウシ、バイソンなどのさまざまな食肉が供給過剰により三割から半値程度下落。ウサギなどは、庶民の手の届く範囲になった。


 迷宮再開後、六階層、八階層、九階層での食肉狩り放題の影響だ。まあ、取引価格が下がったので、落ち着いてきたが。




 またたまに、クロネコ商会の意図的な投げ売りによりレッドバイソンが大量に供給される。


 コザニの町民は、バイソン肉を口にする機会が大幅に増えた。


「今晩は、ウシ鍋いかがっすか~。」

 売り子の元気な声が今日も迷宮街道に響く。




 食肉消費に輪を掛けているのが、乳とチーズの供給だ。山羊やウシの乳やチーズは、煮込み料理にピッタリだ。


 今までは野菜スープだったのが、そこにウサギの肉が少し入るようになり、その量が徐々に増え、乳やチーズが味付けに使われるようになった。またイノシシ鍋やウシ鍋といった料理も、たまに一般家庭で食されるようになってきた。




 これを見逃すはずのない商人たち。生の食肉は日持ちしないが、干し肉加工、燻製加工、塩漬け加工、腸詰加工など工夫して大消費地に持ち込む。何せこの町での販売価格が三割安から半値なのだ。仕入れ価格はどれだけ下がったのか。


 スコットブラザーズ商会のライアンさんは、荷馬車を一台丸ごと冷凍庫として改造し、冷凍加工した食肉をアントニオ辺境伯の領都フィリーの町や王都フェニックスへと輸送することに成功する。冷凍加工された肉ならば、スライス加工も簡単だ。ウシ鍋向けに引っ張りだこだろう。


 内緒だが、ライアンさんには、氷属性魔法リキッドナイトラジェン――マイナス百九十六度――で瞬間冷凍した食肉を卸している。




 スコットブラザーズ商会の荷馬車護衛任務は、いつも大人気な依頼クエストとなった。

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