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アラフィフのおっさんと異世界少女  作者: 於田縫紀
第10話 私と国王の戦場

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その5 再びショッピングセンターへ

 マイクロバスを運転するのは久しぶりだ。

 職場では庶務担当が多かったので、いざという時に他人に頼まず自分で全ての車を動かせるよう、大型免許は一応取っていた。

 そんな訳で免許的にはダンプも大型観光バスも運転出来るのだが、流石にそこまで運転出来る技能的な自信は今は無い。

 でも14人乗りのワンボックスが少し大きくなった程度のマイクロバスなら何とかなる。


 オーナーに運転を頼んだら、夕食の準備等で今から車を出すのは辛いと言われたので、代わりに免許を見せて車を借りることにした。

 目指しているのは車で一時間程行ったところにあるイ●ンモールである。

 王女連中から『私達も大きなお店でこの世界の服とかを色々見てみたい』との意見があったのだ。

 どうもマリエラから以前ショッピングセンターに行った時の話を聞いたらしい。


「私も頑張って軍資金を稼いだからね。50万は使っても大丈夫よ」

 はいはいマリエラ様ご苦労様です。

 確かに収入的には大変ありがたかったりします。

「お父さんもこんな大きいのを運転出来るんですね」

 それは昔取った杵柄という奴ですよ。

「やっぱりこの乗り物、王国に欲しい」

 だから維持が出来ませんって。


 マイクロバスは山を越えて甲府盆地へと入る。

 今まで以上に大きい街にバスの中は賑わっている。

「でも私達がここへ来る前に通った街は、ここよりもっと大きかったんだよ。それこそ山のように高い建物がいくつもあって、その中に全部人が居るって感じで」

 こらマリエラ焚き付けるな。

「あの背の高い建物より大きいの?」

「あんなものじゃないよ。もっともっと、本当に山のように高いの」

「でもマリエラも同じように外から見ただけだけれどな」

「あっジーナ! ばらさないでよ」


 そんなこんなで賑やかに、巨大な四角い箱を並べたようなモールに到着。

 まずはATMで必要経費を下ろし、人数割りで各班に配ってから買い物開始。

 なお班構成は遊園地の時とほとんど同じだ。

 強いて言えば第二王子(フルムズ君)が国王組に入っている事くらい。

 確かに女性陣の服選びに付き合ったら大変だろうしな。

 そして私はシェラとアミュの3人のままだ。


「何かマリエラとジーナに悪いですね、案内役をお願いしてしまって」

「あの2人はそれぞれそれなりに楽しんでいるようだぞ」

 マリエラは主に王女組の皆さんと更に洋服を色々買おうと虎視眈々という感じ。

 ジーナはどうも皇太子(シャープール)と話が合うようで、ペンションでもよく一緒に話しているようだ。

「そうですけれど」

 勿論シェラもその辺には気づいている模様。


 さて、こんな巨大なショッピングモールも、私から見れば内容はそんなに無い。

 店は食べ物と服がほとんどで、私としてはあまり興味のある物は無いのだ。

 ただシェラやアミュにとってはそうでもない模様。

 まずアミュがあちこちの食べ物屋にひっかかった。

「あのたこ焼きという物、美味しい?」

「あの茶色い丸いのは?」

 もう各駅停車だ。


「アミュ、そんなにいっぱいは食べられないですからね」

「大丈夫だよ。私のアイテムボックスに入れておけば何時でも新鮮だし」

「お父さんはアミュに少し甘すぎます」

「こんな機会滅多に無いし、たまにはいいだろ」

「この前からずっとそうです」

 確かにまあそうだけれどさ。

 ついつい買ってやりたくなるんだよな。


 ちまちま色々食べ物を買いだしつつ、今度は服のコーナーへ。

 今度は所々でシェラの視線が泳ぎはじめた。

 やっぱり年頃の女の子だし、興味があるんだろうな。

「折角の機会だし、少し買っておこうか」

「でもこの前も買っていただいたし、申し訳無いです」

「この前の店は安い店だしさ、少しいいのを買ってみてもいいだろう」

「でも……」

「まあ見るだけならただだしさ」

 そんな感じでシェラが見ていた洋服屋に入ってみる。


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