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アラフィフのおっさんと異世界少女  作者: 於田縫紀
第10話 私と国王の戦場

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その1 敵の確認

 食事は終わって約1時間後。

 正式な場なので私も一応よそ行きに着替える。

 勿論アトラスティア風の服等持っていないので、スーツ上下という姿だ。

 日本風に和服と行きたかったのだが残念ながら持っていない。

 それに和服は動きにくいしな。

 今回の主な任務は国王(ルティ)の護衛。

 だから動きやすい方がいい。


 国王(ルティ)も此処へ来た時の服装では無く、執務用のしっかりとした服装。

 これはシェラが向こうから持ってきたものだ。

 この辺はシェラとジーナ、それに皇太子(シャープール)が事前に話し合っていたらしい。

 私が失念していただけに大変ありがたい。


「それでは行ってくる」

「気をつけて下さいね、あなた」

 国王(ルティ)王妃(クシャナ)に不敵に笑いかける。

「大丈夫だ。今の私には世界最強の魔道士がついているからな」

 いつの間にそんな大層なものに私はなったのだろうか。

 でも事実はそうなんだろう。

 それに此処で弱気を見せるわけにもいくまい。

 だから軽く頷く程度の動きで肯定しておく。

『お任せ下さい』位言えればいいのだろうが、私にそういう演技力は無いからさ。


「では移動します」

 まず目指すのは王宮の正面入口付近。勿論通常空間では無く少し外れた空間だ。

 ここから敵の配置を確認していく。

 そんな訳で予定の場所に出た瞬間。

『やや危険、やや危険、現在時やや危険……』

 いきなり危険予知魔法が反応した。


国王(ルティ)、悪いが移動する!』

 とっさに再び移動魔法を発動する。

 今度出たのは先程の場所から1km程離れた空中だ。

 王宮全体が斜め下に見える。

 飛翔魔法を同時に起動したので落ちる心配は無い。


「どうしたんだ、今の移動は」

「危険予知魔法が反応しました。少し離れて確認します。ここなら危険予知魔法は反応しない模様です」

 王宮全体、特に先程の正面入口付近を念入りに確認する。

 僅かな揺らぎか見えた気がした。

 更にその場所を詳しく確認する。


『どうも私と同じように異空間を使える魔道士がいるようです。これからは念の為、魔法音声で会話をすることにします』

『何だと! とすると王宮内は……』

『出入り自由でしょうね。私と同様に』

 まずは現在展開している人数の確認からだ。

 歪みの数は正面入口付近に2、後宮側入口にも2、そして王宮内にも2。

 つまり最低で6人はいる模様。


 ただ敵はこちらの位置に気づいてはいない。

 空間魔法を使える位だから危険予知魔法位は持っているだろう。

 ならば私という危険が近づいた事はわかっている筈だ。

 現に配置に多少の動きが見られる。


『早めに出てきて正解でした。もう少し相手の状況を確認します』

 相手の位置を更に厳密に確認してみる。

 相手がいるのは私や王様(ルティ)がいるのとは少し違う空間だ。

 位置を変えるのに使っている軸が違う模様。

 そしてその軸は……


 見た限り確認出来る6人とも、使っている軸は同じ模様だ。

 私や王様(ルティ)のいる軸と違うので、本来は見えない筈。

 ただある程度空間そのものが近ければ、重力派の干渉で歪みが僅かに出る。

 私はそれで敵の存在を確認出来たが、向こうはどうなのだろうか。

 私の存在を確認出来るだろうか。

 更に複数の軸があると知っていて、それを使えるだろうか。

 空間軸という観念が無く、単に『隠れて魔法を使える場所』程度の理解なら助かるのだけれども。

 ただ見た限り時間軸以外の1軸しか使っていない。

 しかも6人とも同一の空間を使用している。

 複数の軸は使いこなせない、その可能性は高い。


 時間はそこまで潤沢に残っている訳では無い。

 ここは勝負をかけるべきだろう。

『敵は6人です。こちらから仕掛けてみます』

『大丈夫か』

『おそらく』

 念の為敵の使用している軸での反対側、更に別の軸を使って少し移動。

 敵の空間からはねじれの関係になって直接関与出来ない場所に移動する。

 これで敵が1軸しか使えなければこちらを攻撃出来ない筈だ。


『このままゆっくり移動して仕留めます。王様(ルティ)はそのまま私の魔法で一緒に移動して下さい』

『わかった』

 万が一敵に私と同等の魔道士がいた場合を考えると、国王(ルティ)を置いておくわけにはいかない。

 そんな訳で私は覚悟を決め、浮遊魔法で少しずつ敵へ近づいていく。


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