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第9話 やっちゃった

俺が起きると天井が目に入った。

兄貴が連れてきたんだっけ。

とりあえずもう少し寝てるか。

俺は兄貴にここが大丈夫ということを聞いて安心しきっていた。

そして目を閉じて寝返りをする。

さぁもう一眠り……ん?

何だか小さな寝息が聞こえる。

ミズキのベッドは隣だけどここまで聞こえるわけないし。

兄貴だって同じようなもんだ。

じゃあ誰だ?

俺はそれが気になり目を開ける。

…………嘘。

俺の顔の目の前にミズキの顔があった!

な、何でミズキが俺のベッドに……あ。

もしかして昨日俺が暗闇で潜り込んだベッドって……ミズキのベッド……。

とりあえず今のうちに出ないと完璧誤解される。

俺がベッドから出ようとすると片方の腕が動かない。

それはミズキが俺の腕を掴んでいたからだ。

何で掴んでんだよ!

何かの拍子でミズキが起きたら完璧誤解されて……。

というか何で兄貴は別室がある部屋にしなかったんだ?

ミズキは女だってのに……。

そんなことを思っていると兄貴が起きたらしい。

兄貴がベッドに向かって歩いてくる足音が聞こえてきた。

そして兄貴は俺がミズキと同じベッドで寝ている光景が目に入る。

「朝から襲ってんのか?」

俺はできるだけ小声で怒鳴った。

「ば、そんなんじゃねぇよ!」

「じゃあ何で同じベッドで寝てんだよ」

「それは兄貴が寝た後にトイレに行きたくなって、戻ったら……」

「その子のベッドだったってわけか。どうも嘘っぽいな」

「嘘じゃねぇって!」

「わかったわかった。じゃあさっさと出てこいよ。早くしねぇとその子が起きちまうぞ」

「それが……腕を掴まれてて出れねぇんだよ……」

それを聞くと兄貴がにやけた。

おい、まさか……。

「この後どうなるかおもしろそうだな」

すると兄貴はミズキに呼びかけ始めた。

「朝だぞ! 早く起きないと飯がなくなるぞ!」

「ば、馬鹿! やめろ!」

「……ん」

どうやらミズキが目を覚ましてしまったらしい。

そして俺が同じベッドにいることに気づくと顔を真っ赤にした。

「お、お前……」

その瞬間ミズキにつかまれていた腕が解放された。

俺は逃げなければと思い、ベッドから落ちた。

そしてミズキもベッドから降りる。

「何で同じベッドでお前が寝ているんだ?」

完璧に誤解してる。

俺は何とか誤解を解こうと必死になって説明した。

「い、いや待て! 単なる誤解だ! 暗闇の中動いたら間違えて……」

「そんなの知るか!!!」

「ちょ、ま……ぎゃぁああああ!!!」

朝から宿屋に俺の悲鳴が響いた。

読んでいただいたこと感謝します。

まぁ同じ部屋で寝たならこういうこともないと。

どんなに頑張ってもその場での誤解は解けません。

感想と評価お待ちしています。

それでは失礼します。

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