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第12話 ライク

やべぇ、追い詰められた……。

俺達は城の近くにある大広場で周囲を囲まれていた。

周囲にはおっさんの仲間と兵士が囲んでいる。

この状況を打開する手は今の俺にはない。

しかも治りかけてた風邪が……。

「ゴホッゴホッ! ミズキ……。もしかしたらお前を助けらんねぇゴホッゴホッ! ……悪い」

「…………」

ミズキは何も言わず心配そうに俺を見ていた。

そういえば何であいつらは俺達を捕まえないんだ?

おっさんの仲間と兵士は捕まえるどころか動く素振りすら見せない。

するとその中からおっさんが現れた。

「久しぶりだな少年。と言っても一日ぶりだがな」

「よぉ……。俺を追い詰めるのに一日もかかるなんてな……」

「確かにかかり過ぎたかもしれないな。しかし今となっては関係のないことだ」

そりゃそうだ。

俺は今あんた達に追い詰められてるんだからな。

「そんなことより嬢さん。そろそろ終わりにしましょうよ。兄さんも心配してらっしゃいますよ?」

「兄様が心配していても私は行かない! だって兄様は私のことを全く考えてないんだもん!」

「それは悪かったね」

聞き覚えのない声だった。

そしてその声の主はおっさんの隣に現れた。

その人は優しそうな雰囲気を出している白髪の青年だった。

あれ……? この人どっかで見たような……。

「僕はミズキのことを考えていたつもりだったんだ。それが間違ってたんだね」

話の様子からこの人はミズキの兄貴らしい。

ミズキの兄貴はミズキに近づいた。

「私が間違ってた。城に戻ろう」

城……?

ミズキはうつむいて何も言わなかった。

するとミズキの兄貴は俺に話しかけてきた。

「君がレイの言っていたクロくんだね。はじめまして、僕はライク。ミズキの兄だよ」

ライク……ライク……あ!!

もしかしてこの人……。

「国王、ですか?」

「そうだよ。僕はこの国の王だよ」

そりゃあ見たことあるわけだ。

そして俺はあることに気づく。

「じゃ、じゃあミズキはもしかして……」

「この国の王女だよ」

それを聞いて俺は目が点になった。

ミズキは王女で、その兄貴は国王で、王女が兄貴の妹で、国王が妹の兄貴で、おっさん達は兵士と一緒で、兵士はおっさん達と一緒で……はぁ?

突然のことで俺の頭はパンクしそうだった。

よく考えればミズキが王女だってことはわかったはずだ。

それなのに何も考えないでミズキを助けた俺って……本当に馬鹿だ……。

俺はミズキのことと風邪のことで倒れた。

ちょっと無理しすぎた。

しかもミズキのことを聞いたらもう……。

あーあ、この後俺どうなるんだろう……。

そんなことを思いながら俺は意識を失った。

読んでいただいたこと感謝します。

ようやくミズキの正体が出てきました。

まぁ何となくわかった人もいるかもしれません。

次またはその次ぐらいで終わると思います。

感想と評価お待ちしています

それでは失礼します。

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