第1話 綺麗な花には刺がある
今、俺はまずい状況にある。
どうしてこうなったか、誰かに尋ねられたらどう説明したらいいやら。
とりあえず今に至った回想をしてみると……。
まずは俺の自己紹介からしよう。
俺はケルマックという町で普通に暮らしていた少年だ。
名前はクロ。
両親は昔に死んだが数年前までシロという兄貴と住んでいた。
兄貴はいつの間にかどこかへ行ってしまった。
まぁこんなことはどうでもいいが、今に至るまでの説明はこれからだ。
俺はいつものように散歩をしていた。
散歩をすることが俺の日課だった。
そしていつものように森の奥にある小さな崖に到着すると俺はその場で寝る。
この近くには誰も来ない。
ほとんどの人はこんな場所に来るよりも町のショッピングモールにでも行くだろう。
だから俺はここが好きだ。
誰も来なくてのんびりできる。
いつもは寝て起きて帰るという感じだったが、今日だけは……。
今日は森が少し騒がしかった。
あまり気にしてなかったが、その理由が後でわかる。
とりあえず気にせず眠りにつこうとすると、誰かが息を切らしてここに来ていた。
珍しい人もいるもんだ、と思いながら俺は起きてみた。
さてさてどんな人が来たのだろうか。
俺は少し期待しながらその人を見た。
そのとき俺は固まって……いや、見とれたというほうが合っているだろう。
俺と同じぐらいの歳の少女。
綺麗で長い空のような青い髪、綺麗な顔立ち、美人という言葉はこのような人に合うのだろう。
そんな美少女がまさか最初にそんなことを言うとは夢にも思わなかった。
「お前私を助けろ」
「はい?」
ちょっと待ってください、意味わかんないですから、と心の中で思っていた。
そんな俺の心の声も知らずに美少女は話を進めていった。
「とりあえず私を遠くか、誰にも見つからない場所に連れて行け」
「初めて会った見ず知らずのやつのために何で俺が…」
「ごちゃごちゃ言ってないでさっさとしろ!!」
うわーお、この人どんだけ自己中なんだよ、とか思ってたら何でか腹を殴られた。
もちろん俺は意味がわからず美少女を睨みつけた。
「何すんだよ!?」
「今私のこと馬鹿にしただろう」
いや確かにしましたよ。
でもそれは心の中であって口に出したわけじゃないんですが……。
「図星なんだな?」
「そ、そんなことより何でお前を助けなきゃならねぇんだ!?」
「そんなこと私が知るわけないだろ?」
うわーお、もう何言ってるか意味わかんねぇ。
そんなことをしていたら美少女の助けろと言った理由がようやくわかった。
俺達は体格のいい10人ほどの男達に周りを囲まれていたからだ!!
読んでいただいたこと感謝します。
初めて書いてみたので後で最初とかみ合わなくなるかもしれません。
駄目なところや直したほうがいいところなどありましたらお願いします。
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それでは失礼します。