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「・・・・・・・・・・・・・まさか、今日の、診断・・・・・・・なんていわれたの?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
黙り込んだ彼を見て、彼女はそれが原因だと考えた。鋭い彼女。いきなり今日別れようだなんていうのだから理由が知りたかった。昨日は別に変わったことはなかった。わかりやすい彼だ。そして感づきやすい彼女だ。だとしたら今日あったことに理由がある、と考えた彼女。それはどうやら図星だったようだった。
「言って。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
しかしそれ以上は彼が口を開かない。でも彼女は続けた。でも彼はなきながら、何も言わなかった。さすがにあきらめた彼女が彼の丸まった背中をなでた。大の大人が泣くところはいままでで一体どのくらいみるのだろうか。自分よりも年上のやつが泣くのをいままででどのくらいみてきたのだろうか。そしてその人々は一体何回彼女に手をあげただろうか。