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彼と彼女はずっと黙り込んでいた。
そしてそのあとそこにいただれもが立ち上がり、拍手をした。そして二人を見つめていた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ、あの・・・・・えっと・・・・・その・・・・・ごめん。」
何故か彼は謝った。
「なんで、謝るのよ。」
「え、えっと・・・・・・だって・・・・・・・」
「これ、受け取れば、いいんでしょ?」
「あ。」
そういって強引に彼から真っ白い箱を奪い取った。そして箱を開けて中にある指輪を手に取り、左手の薬指につけた。ダイヤモンドがきらりと光る。
「・・・・・・きれいね。」
「・・・・えっと、気に入って、くれた?かな。」
「うん。とっても。」
そして彼女が彼を見ると安心したような顔をしたのだった。