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それから父親と兄はしょっちゅうやってくるようになった。そして金を要求した。
「お父さん、もうやめて。もうお金がなくなるの。お願いだからもうやめ――――――――――っ!」
「そうやって言い訳をして。本当はもっともっとあるんだろう?もし、ないのならばもっと働け。」
彼女はひりひりする頬を右手で押さえながらなみだ目で睨んだ。
「なんだ?文句を言う前にさっさと働け。」
そういって父親は酒を飲んでいた。
「一哉。ちょっと、こい。」
そういって子どもを呼んだ。ぬいぐるみを抱いていた少年がびくっとして、ゆっくりとぬいぐるみを置き、ゆっくりと呼ばれたほうへと向かった。
男は、人を苛めるのが好きだった。そんな趣味を持っていた。小さい頃はガキ大将で何人もの人を泣かせた。苛めて、そして反抗する態度が好きで、でもそれをみるとイライラして繰り返していた。そして今回も、
「ちょっと、飲めよ。」
まず酒を勧めた。いや、大丈夫です、と断る子どもに無理やり口の中に入れ込んだ。そしてそのあと子どもの首根っこをつまんで床に押し付けた。そして子どもの反抗的な目を見る。男の中では楽しさで興奮していた。




