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「ママ・・・・?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
母親は子どもの言葉なんて聞き取れていなかった。
――――――――――ついに、突き詰められた・・・・・・・・!?――――――――――――
「かずちゃん。」
「何?」
「ここも、お別れしましょう。ね?」
「なんで?どうして?かなちゃんとも、レイ君とも、なんでわかれしないといけないの?」
「ごめんね。ごめんね。」
母親はただただ、ごめんね、と言う言葉を繰り返していた。
そんな母親をわけもわからず子どもはみつめていた。そんな母親は悲しい顔をして、いった。
「ごめんね、かずちゃん。これはママのわがままなの。かずちゃんは何も、何も悪くないの。でも・・・お願い。ママの最後のわがまま、聞いて。」
悲しい顔をみて、子どもは何かがなった。
「かずちゃん、もし、お父さんが死んだら、お母さんを、守ってあげてくれないかな?お父さんはきっともう、長くないから。」
そういって父親は子どもの頭を優しくなでた。




