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セイロンガー外伝〜スッピンオフ⭐︎ググれ真由美  作者: 月極典


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5/6

『GUM⭐︎SHALA』5


「キターーーーッ」

 

 真由美はセイロンさんぬいぐるみで口を塞いで大声にならないように叫んで、我慢出来ずに両足をバタバタさせる。


 ドゥッドゥッドゥッドゥダッ

 ドゥッドゥッドゥッドゥギュゥワギュゥワ

 ドゥッドゥッドゥッドゥダッ

 ドゥッドゥッドゥッドゥギュゥワギュゥイン


 ステージに登場したトゥエルブはリズムに乗ってステップを踏みながら、ドラムのミッチから順番に動画撮影していく。高く上げたスマホで顔がよく見えない。

が、銀髪を揺らして振り向く度に上機嫌な笑顔が垣間見える。


 茶化したり茶化し返されたり、たっぷりと観客を焦らしにかかるトゥエルブは最後にスマホを観客に向け、手振りでもっともっと、と更なる熱狂を催促する。


 フゥオーーーーッ!

 キャーーーーッ!

 ギャーーーーッ!

 ピィィッピィィッ!


 ドゥッドゥッドゥッドゥダッ

 ドゥッドゥッドゥッドゥギュゥワ

 ギュゥワーーンティリティリティリティリッ


 モニタースピーカーに足を乗せたトゥエルブは観客を舐め回すように撮影していく。

ギラギラとラインストーンでデコったスマホが明滅する照明を反射させる。


 トゥエルブはスマホを操作してインカメラに変え、自撮りを始める。何度も角度を変え、身体を回転させる。焦らしに焦らした、その傍若無人の振る舞いも観客を熱狂させた。


 やがて、満足したトゥエルブはスマホを尻のポケットにしまい、赤と白のストラトキャスターを肩から下げてマイクスタンドの前に立った。


 ティンティン……ティロリロン……ジャワーーンッ


 チューニングの音に盛り上がる観客の歓声の中、トゥエルブが第一声を発した。

 

「フゥーーーーッ! 今晩は……GUM……SHALAです!」


 ジャーーーーアァンッ

 ドゥカドゥカドドドッパーーーーンッ


「あの……今日は……GUM⭐︎SHALAワンマンに来てくれて……どうもありがと」


 トゥエーーーーッ

 トゥエちゃーーん

 かわいいーーっ


「えっと……今日は……友達とか……家族とか……あと学校の先生とか……先生はちょっとビビったけど」

 観客やメンバーから笑いが起こる。


「最近学校サボってるから……説教されるかと思った。アハハ……」

 ステージにスポットが当たって観客席は暗い。しかし、シルエットで両手を振る女性の担任教師がわかった。


「うん、説教はないみたい……とにかく……沢山の人が見に来てくれて……感謝しています……」


「それじゃあメンバー紹介します!激しいリズムで夜を切り裂く……そのロックT、カッコいいよね?……ドラムス、ミッチ!」

 ドッパーーンドガドゴドコドコッパーーッ


「フーッ! いつもクールでカッコいい、でも笑うと可愛い、ベース、アーチン!」

 ドゥーーンドゥルドゥーーン

 ドゥーーンドゥルドゥッドゥーーン


「バンドの可愛い妹、だけどプレイはハンパない、キーボード、ルンルン!」

 トゥルトゥトゥトゥットゥトゥターーーン

 トゥルトゥトゥトゥットゥッ

 トゥルトゥトゥトゥットゥトゥターーーン

 トゥルトゥルトゥルトゥルトゥルトゥル……

「ウェルカムトゥガムシャララァァァァァーーイィィブ」

 ルンルンは最後にボコーダーで機械音に変換したボイスを披露した。


「ボコーダー最高! 次は、リードギター、鬼弾き姫ケイトーーッ」

ティリティリティリティリティリティリティリティリティリギュワァァァーーーーンキュウィーーイィーーーーン……


 バンドの音が止まって静寂に変わる。

 

 キーボードのルンルンにスポットが当たる。

「ウェイトアミニッツ……ウェイト……ア……ミニッツ……ウィーフォーゴットアバウトザヴォォォーカァァリストォォォォォ……」

 ルンルンがボコーダーの機械ボイスで音程を自由にいじりながら紹介し始めた。

「ハァァァネェェイムイィィズ……」


 ボコーダーを外して生声でボーカルの名前を叫ぶ。

「トゥエルブ!!」


 トゥエルブは代表曲『天に向かって唾を吐け』をコールする。

「てんつばーーーーーーっ!」


 《NEXT》

 

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