097_どんどん那辺に。
あきもせず、暴走dungeon走破中のAlice姿のお嬢様。
途中、知者猫と衝突しまして、転移事故に巻き込まれて、猫耳猫尻尾がオプションに加わりって、これはなんという、うれし可愛い、”けいおてぃっく”ふぁっしょん。
「おみみよっつでさらうんどー」
黒い猫耳がぴこぴこ動きます。
童話的というか、幻想的というか、現実味がどんどんと薄れていくdungeonです。
いつの間にか、両手それぞれに握って、二丁拳銃。
コルトのサンダラーから撃ち放たれる弾丸と、硝煙の香りが、ある意味リアルで、別の意味で、虚構っぽい景色を作り出してしまっています。
キャット空中三回転、とか、どこでそんな台詞を仕入れてきたのかわからないようなネタを交えて、華麗に空中を舞いつつ、進撃、進行、大躍進。
薔薇の迷宮をその圧倒的な敏捷性で駆け抜けて、白色を、獣の血で真っ赤に染めて、気の毒な庭師を楽にさせてあげたりして、とうとう大きなお城の前まで走り込みます。
どーん、と現れる城門を、どーんと、吹き飛ばして殴り込みです。
その破壊力、既に拳銃という概念を超えていませんか?
わんまんあーみーの攻城戦、というか、お城がお仕事していないですね。
完全にフレーバー、香り付け、演劇舞台の書き割り相当の様相。
重量感やら質量感やら、やたら重たくリアルっぽい感じが逆に奇妙な雰囲気を作り出してしまっているわけでございまして。
そして少女は城内を、必ず迷う案内板に従って、ひかぬこびぬかえりみぬ、で全力で彷徨って、力ずくに全検索で、dungeon Core、ボスの部屋へとたどり着くわけでございます。
そこは、玉座の間、謁見室を兼ねている、大きめの広間。
赤い絨毯、煌めく装飾、カードの近衛兵に、薔薇のお嬢様、芋虫の大臣に、帽子を被った紳士、走り回るドードー、回し車を回しながら、タイムを気にする三月うさぎ。
混沌な、あまりにも混沌な、空間を、総ているのは、
大きな玉座に、ゆったり座ったハートの女王。
見た目は子供、あまりに幼女、
引き攣った笑顔、キレそうな目つき、
「おー、かわいい?」
キョトンとして、素直な感想を述べる、攻略者の少女。
「皮肉かおい、オメーの方がかわいいぞ」
視線で殺す、笑みで沈める、
ガラガラ声で、唸るように、
ぞの吐息、怪獣、”ジャバウォック”がごとし。
「ありがとう、てれる」
「心臓つえーな!」
配下の目の色が変わる。
臨戦体制、衝突必至。
大惨事、幼女大戦、ここに勃発す。




