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094_子供のおもちゃ。

 とある街の迷宮です。

 少女は拳銃を構えて進んでいます。


 混沌を抑制するために利用していた迷宮が暴走しました。

 街の秩序を守るためには、どうにかしてその迷宮を制御しなければなりません。

 暴走の様相として、幼い子供を生贄のようにして捧げなければいけなくなりました。

 それは、あんまりであるという気持ちと、

 平穏を守るにはしかたないという気持ちが、拮抗しておりました。


 がしかしここで、解決策が提示されましたので、街を上げて対応することになったのです。


 対応するのはガンマンの少女です。


 この迷宮はそもそも入場制限がかかっておりました。

 level1以下のヒトしか入れず、

 有る程度攻略しなければ、脱出も叶わない、というものでした。


 ただ、歴史を紐解くと、初期、中期あたりはそれでも問題ないものであったのです。

 一年に一回、数人のlevel1のヒト、

 それは必然的に10歳未満の幼児であったわけですが、

 その子供たちが、頑張って迷宮に入って攻略する、その流れに無理はなく、

 死者どころか怪我をすることも皆無であり、

 適度に攻略して、帰還する、コンテンツであったのでした。


 それはそう、どこぞの、初めてのお使いのような、ほのぼのとした、

 安全面に考慮された社会の、コンテンツだったわけです。


 それがある年を境に、問題を発生させます。

 いつものように、その日、街のお祭りと合わせて、子供たちを迷宮に送り込みました。

 そして、いつもの様に、帰還を待っていたのですが、

 子供たちは帰ってこなかったのです。


 大きな騒ぎになり、あれやこれやと調査もされたのでありますが、

 迷宮が暴走したのではないかという予測ができたのみで、

 原因も対策も全く進まなかったのです。


 次の年、子供を迷宮に入れることやめて見ました。

 街としては当然の成り行きではあります。


 その結果、街の半分が混沌に埋まりました。

 迷宮暴走の結果、何が何だかわからないまま、

 意味不明な被害が発生したのです。


 その後、紆余曲折がございましたが、結果として、毎年、数人の子供を生贄のように迷宮に突入させることによって、混沌被害がなくなることが判明しました。

 その結果、それが繰り返される様になったわけでございます。


 さあ、ここでちょっと状況を整理し救いの手を差し伸べましょう。

 

 迷宮にはlevel1以下のヒトしか入ることができない、

 そして少女は、その仕様によって毎日朝にはlevel0に経験点がリセットされる、

 けれども、level upに伴って上昇した各種能力値ボーナスはそのまま残っていく、

 つまりここに、最強のlevel0が爆誕していたわけであり、


「わたりにふねー♪」

 

 鼻歌を歌いながら、迫り来る迷宮の獣を、拳銃で撃ち倒していくという、

 状況が作られたわけでございます。

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