070_まっくろのそらをつらぬいてー。
景気良く試射をして、おやつにケーキを食べた御一行。甘味の製作者はすでに物作りに関してはなんでもありな雰囲気を醸し出している、大型クリエイターの黒竜クロちゃんさん、10万と28歳、可愛らしいお嫁さん募集中、一緒に万魔殿工房を盛り上げませんか?連絡は下記のテロップまで、お電話かFAXでよろしくお願いします、ほーむぺーじもございますので、そちら経由で、メール連絡でも良いのです。
「あるのか通信とかインターネット網?」
「混沌流出って怖いねーw、ちなみ端末はネット通販各種で届いたり届かなかったりします」
スマートフォンが標準装備になっているファンタジーとか、今時珍しくもないわけであります。
トールキンさんの時代から、思えば遠くにきたものでありますね。
クロちゃん工房をでまして、現在、御山の中腹、ちょっとひらけた草原というか高原地帯。
のどかに放牧されていた牛が、そろそろおうちに帰ろうかといった時刻です。
何をするためにお外に出てきたのかと言いますと。
「まあ、一回は最大威力を試してみたいよね?」
「おー」
ライフルタイプの性能実験と言いますか、性能実感タイムのためです。
一応不具合がないかどうか、全力でぶん回してみることは、エンジニアとしては、嗜みみたいなものでありまして。
いやまあ、どれだけの威力が出るのか実に楽しみであるという、好奇心からの行動であることも否定できないわけではあります。
理由としては、少しですけれども。
「全力でわくわくするね!」
「そうだな!」
「わくわく」
いやまあ、完全に趣味に没頭して周囲が見えていな、マッドな集団であるようにも見えます。と申しますか、そのままですよね、これ。
「狙うのは宙空ね、射角はこんな感じで」
軽く念動力ぽいもので動かした、ポインタ兼万能マニュピュレーターぽい、白手袋な宙飛ぶデバイスで、細かな指示を出す、大型クリエイターのクロちゃんです。
「セーフティは最大火力まで五つかかっていて、手順通りにやらないと解けないんだけど、オーナー権限でそれはすっ飛ばせるから」
「安全装置の意味なくなくないw」
「ないなーw」
第三者に見せるための安全に配慮していますよパフォーマンスですね。
一応、管理者権限を所有者とは別にして、解放プロセスを許可していくような、シークエンスを演出することもできますが、相応即断即実行な現場が多い界隈でございますれば、そんな、日のくれるようなことはやってらんねーと、江戸っ子気質が炸裂しているロマン武器であるわけです。
「てやんでー、ばーろー、ちくしょー、とか言ってれば、なんとかなる風潮が江戸なんやで?」
「へー」
「あと火事と喧嘩で花見ができる地域だったなw」
はい、やっぱりツッコミがいません。
試射は無事に……無事に?終了しまして、星がまたひとつ消えちまいましたよメーテル。
……無事、とは?




