005_非日常の日常生活。
あくあく、もくもく、ごくごく、すやすや……
ないない、あかるい、くらい、あかるい、くらい、
あたたかい、さむい、さむい、さむい、あたたかい、あたたかい、あたたかい、
ないない、ないない、ないない、は、いつも、いつも?
かわる?へん?まま?
おなじ、おなじ、おんなじ?
くさい、くっちゃい、どろ、どろろ、
かたい、かったい、かちんかちん、
みどり、ふわふわ、にががががが、ペッペ、
ぐー、ぐー、ぐー、おなか、むし、ないた、ないた、
つちのなか、さくのなか、あかいみ、あおいみ、くしゃり、くわり、
うまうま、うまうま、
てくてく、てくてく、くるり、くるり、ある、ある、あった、
におい、くんくん、ふらふら、ぴょんこぴょんこ、
たかい、たかい、ずるずる、だいだい、
がちゃん、どこん?
ぬー、
ひやぁ!
村人が消え去った村で少女は暮らしていきます。
食べ物はそのまま長く保村できそうなものが残っていきますが、腐りやすいものは端から腐っていきます。
本能的に食べたらダメそうなものは避けていく少女です。
ただ少ししか変化していないものは口にして、そのまま行けそうならば食べてしまいます。
ちょっと悪食なのかもしれません、
もしくは、食べられるならなんでも良いという、環境で生きていたからかもしれません。
村人は相変わらず誰も見かけません、7日ほど経ちましたが、村の外から誰かがやってくるということもありませんでした。
四季がはっきりしている地方でありますので、だんだんと冬の寒さから春の暖かさへと、気候が変わってきていることがよくわかります。
少女は、粗末な服を見に纏っただけですが、特に寒そうにはしていません。
とことこと歩きまわって、食料を見つけては、食べて、適当なところで、少女の家に帰って寝ています。
少女の家は村のはずれにありまして、普通に整っています。
両親や近しい家族は数年前の流行病で亡くなっています。
特に、固定された保護者は決まっていませんでしたが、村人が交代で面倒を見ていたりしていました、一夜にして全て消え去るまでは。
今日は畑に出て、放置されている、野菜を取って食べています。
ところで村は、簡素ではありますが、木の柵で囲われています、野生の獣対策です、
季節は春で、ちょっと厳しめの冬を乗り越えおなかをすかせた、動物が、
食べ物を求めて出歩く季節です。
少女と、おなかを空かせた獣が、村の畑でばったりと出会います。
平和的な遭遇にはなりそうにありません。