039_これぞ牛飼い少年。
「乳牛のお世話です」
「「かうぼーいぽい!」」
ルート66途中宿場町、よろず厄介ごと解決ギルドのお食事処のカウンターです。
時刻はゆったりとした夕食後のまったりタイム。
バッファローの群れを管理して、食肉、牛革一次産業に従事しているのが、カウボーイであるわけでありますので、乳牛の管理とかはちょっと違っています。
もっともカウボーイそのものがすでにファッションと化している面もありますので、それっぽい格好をしていたら、その分類に入るわけです。
女性ならカウガールではないかなとか、そもそもポリコレに照らし合わすと、男女の差を強調するような名称はどうなのでしょうかとか、うるさく言われる可能性はありますが、
まあ、細かいことはいいんだよ、の精神でこれからも邁進していく所存でございます。
……語感を優先していくという感覚でしょうか?
「獣として凶悪になった灰色狼が乳牛を含む牧場の牛を狙っているそうです、
それを、退治してください。つまりは害獣駆除ですね」
「狼退治か、チュートリアルっぽいなぁ」
「そうなの?」
基本あまり強くない四足獣であるとされている狼とか犬系の獣でありますので、新米社員の暴力でもどうにかなることが多いとされています。
……まあ、相手の数にもよるわけですが。
「不思議技能やら、能力もなく、ただ群れの力と、牙爪あたりの格闘接近戦だけの害獣であるなら、まあ、遠距離射撃攻撃やらを柵ごしに放つだけの作業になる、ことが多いなぁ」
「へー」
ガンマンが少女に解説いたします。
加えて言うならば、追い散らすだけであるなら、鉄砲の威力を適度に見せれば近づかなくなるので、全滅させる必要もありません。
その程度の知能はある、ことが多いわけです。
ただ、獣としての深度が進んでいると、ヒトに対する攻撃性が増しますので、懲りずに向かってくる可能性もあるわけです。
「荒野の灰色狼なら、そこまで深い獣になっていないだろう?」
「へー」
「いやまあ、本来はそうなんですけどねー」
不穏当な発言をするバーテンダー兼業務受付係さんです。
「?群れに深度の高いボスでもできたか?それとも牛の味を覚えたか?」
「ありていに言えば両方でして」
あちゃーと右手で顔を覆ってこりゃまいったねというポーズをとるガンマンです。
「何やってんのよ、専属のカウボーイは?」
「……狼のお腹の中で反省しているかもしれませんねー」
「ヒトの味まで覚えてんのかよw」
厄介なネタだなぁと、他人事のようにして笑うガンマンであります。




