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034_お約束、ちょっと外し。

「頼もー!」

「たのもー」


 ばーんとスイングドアを開け放ちずかずかとふみ入るガンマンと少女さんです。

 時刻は夕方、夕日を背負って”よろず厄介ごと解決ギルド”に登場です。

 正面から西日が差し込むのは作りとしてどうかとは思いますね。


「「ここは道場じゃねーよ!!」」


 息の合ったツッコミが集団で入ります。

 この一体感が秘密結社らしさでありましょうか?


 比率としては荒事が多いわけでありますが、室内に留まっている人で男女差はあまりないのです。

 基本的に強げなjobからの修得skillがあれば、肉体的な差異はほとんど関係ないという、理屈があるわけでございまして。


 なのでツッコミも男女混合混声合唱団的な響きになります。


「うん今日もいいツッコミだw」

「いつもやってるの?」


 どこ吹く風で、肩で風を切ってエントリーするガンマンと、それに続く少女さんです。


 綺麗なツッコミを入れた面々は、夕食どきでもありますので、結構美味しそうな料理と軽めの酒やら重めの酒やら、全くの酒精のない、果実が主のノンアルコール飲料やら、カフェイン飲料やら、炭酸飲料やらを飲んでいます。


 メニューの豊富さもまた、”よろず厄介ごと解決ギルド”の売りなわけです。

 全3000種、現地直輸入やら、あれこれかいくぐって、お安く仕入れて、お安く提供しているお店でございます。


 決して高級店ではありませんが、彼女を連れて行っても喜んでくれるレベルといったらわかりやすいでしょうか?


 むしろ飲食産業一本で行っても成り立つレベルでございます。

 ちなみに、食に力を入れているのは秘密結社の大首領が趣味だそうでございまして、

 かの方のキャッチフレーズは


 『すべてのものに食を与えん』


 だそうでございまして、……どこかで聞いたことがありますね。

 ここだけの内緒にしておいてくださいますと、諸々面倒がなく、喜ばしいことでございます。

 いいね。


 実際のところ混沌流出減少を上手に利用しての農業生産やら、各種原料の輸入加工流通を、広範囲に展開している結社支部を使用して行なっているからこその、リーズナブルな店舗経営となっているわけでございます。


 伊達にアナーキはやっていない、とかなんとか、各方面に喧嘩を売っていくにはそれなりの実力が必要となる、のでありましょかね?


「注文は?」

 

 ちょっとやさぐれたバーテンダーがカウンターに座ったガンマンと少女に尋ねます。


「ミルクだw」

「みるく!」


 面白そうに注文をするガンマンと、元気いっぱいに手を上げて宣言する少女でありました。

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