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第八話 ベテラン同士の喧嘩は、誰にも止められない

 

 暗黒神となったライト。


「これが本物の神の力、虚無さえも暗黒に塗りつぶせる」


 ライトがオーラを放つと、真っ白の空間は真っ黒に塗りつぶされる。


「お前にかかれば神さえも、自分の道具にしてしまうんだな。それに本当に不意打ちが好きな卑怯な奴だ。何回目だそれ?」


 ジンの言葉にライトは上機嫌で返事をする。


「卑怯? それは違うよ、効率よく事を進めているだけさ。時間、労力、損害を考えれば一番いい方法だと思うんだけどなぁ」

「効率、か。俺も以前は効率、結果至上主義だったが、過程も大事だと気づいたぞ」

「過程? そんなものは必要ない、結果だけが全てだよ。頑張りました、でも結果はだせませんでした。お遊戯会をやっているわけじゃないんだからさぁ。中身はどうであれ結果が重要なのさ」


 ジンが以前の世界で派遣社員のリーダーをしている時に思っていた事を、ライトがまるで代弁するかのように語った。


「このまま話をしても平行線だな」

「だねぇ。決着をつけようか、ジン」


 神を殺す神聖剣を持つ二人がにらみ合う。


「「いくぞ!」」


 まず仕掛けたのはジン。


 ライトの神聖剣を持っている手を狙って切りかかる。


「考えることは同じだよねぇ!」


 ジンの狙いを呼んでいたライトはジンの剣を神聖剣で受け止める、が


 手に全く力を入れていなかったジンの神聖剣は弾かれ、ジンはそのままライトの懐へもぐりこむ。


「同じなわけないだろ!」

「ぶほぉっ!」


 間髪入れずにジンのアッパーがライトの顎に炸裂して、ライトが態勢を崩すとジンは弾かれた神聖剣を手に取る。


「終わりだ」


 神聖剣でライトを突き刺そうとしているジンの両手首を、闇の手が掴んだ。


「その早さうざいなぁ。神級特異能力ゴッドスキル! 虚無(ドカグイ)の暴食(ニート)


 闇の手に両手首を掴まれているジンは、ライトの神級特異能力ゴッドスキルを受けてしまう。


「デバフか? 体が重いが、まだ支障はないな」

「強がりかな? 神級特異能力ゴッドスキルを受けてただで済むはずないさ」


 対象の速度を著しく下げるデバフを受けたジンだが、能力ステータスがカンストしているため影響は少なかった。


「邪魔な手だ」


 ジンが思いっきり両腕を引っ張ると、ジンの両腕を掴んでいた闇の手がちぎれる。


「次は俺から仕掛けようかな。神級特異能力ゴッドスキル! 虚無(カオマッカ)の憤怒(ニート)!」


 ライトは自らの能力ステータスを極限まで強化した。


「まだだよ。神級特異能力ゴッドスキル! 虚無(スペル)(マックス)色欲(ニート)!」


 能力ステータスを極限まで強化したライトが大量に現れた。


「これで終わりじゃないんだよねぇ。神級特異能力ゴッドスキル! 虚無(モノゴイ)の強欲(ニート)!」


 ライト達の前に数え切れないほどの神話の武具が出現して、大量に現れたライト達は神話の武具を装備する。


「他の神級特異能力ゴッドスキルは、ほとんどジンには効果が薄いからこんなもんかな。どう? 神の力を見た感想は? 恐怖? 嫉妬? 絶望? それとも、逃げ出したい? こんなとこまで追いかけてきたのに逃げ出したい? アヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!」


 いつものようにライトの顔は狂気に歪んでおらず、真顔でアヒャヒャヒャヒャヒャヒャと笑い続けている。


「これぐらいの数、元工場作業員の俺がさばけないとでも思っているのか?」

「なにを言ってるか知らないけど、死んじゃえよぉぉ!」


 ライトの号令で、大量のライトたちがジンに襲いかかる。


「見せてやるよ。元工場作業員の力をな! 神級特異能力ゴッドスキル! 工場(ファクトリー)閉鎖(ダウン)!」


 大量のライトたちは時間が止まったようにその場で停止するが、神聖剣を持っているライト本体の動きは止まっていない。


「な、なにをした!?」

「工場が閉鎖したら仕事もない。そいつらはまさしく虚無の存在となった」


 ライトは神聖剣を構え直す。


「神話の武具を装備させたのに目くらましにもならないか。やっぱり神聖剣でしか決着はつけれそうにないね」

「そうだな」


 ジンも神聖剣を構え直した。


「この一撃に俺の全て、神の力も全て注ぎ込む。多分この空間ごと消し飛ぶんじゃないかな?」

「気にするな。俺も全身全霊で剣を振る、こんな空間など簡単に消し飛ばすぞ」


 ハハハハハハと笑いあった二人は同時に剣を振るう。


「ジィィィン! 神級特異能力ゴッドスキル! 永遠の虚無(エンドレスニート)!」


「ライトォォ! 神級特異能力ゴッドスキル! 永遠に(エンドレス)再就職(ハローワーク)!」


 二人の斬撃がぶつかり合い、虚無の世界(ニートランド)は滅び去った。




 ――――――――――




 虚無の世界(ニートランド)が滅びる直前、ジンは2S安全(Safe)エリア(area)で絶対防御シールドを展開して難を逃れていた。


 滅びゆく世界でジンはライトが崩壊しかけているところを見つける。


「何度でも、何回殺されても、俺はお前を殺して見せる、ジン」


 滅びが始まっているライトだが、なぜかその顔には笑みが見える。

 ライトの中にあった闇も崩壊していたのだ。


「ああ、何回転生しても俺を殺しにこい、ライト」


 ライトの体はもう崩壊してしまい、顔だけが残っている。


「だが、お前にはまだ貸しがある。簡単に逃げれると思うなよ?」

「なにを……?」

「お前にいくら貸してると思ってる? 次会った時に返してもらうぞ。上級特異能力ハイスキル! 分解点検修理オーバーホール!」


 顔だけのこっていたライトは、空間に引きずり込まれ消滅した。


「次は友達になれるよな――ライト」


 ジンは崩壊していく虚無の世界(ニートランド)から、神聖剣、天地開闢(ビッグバン)の剣(ブレイド)を使って人間界へと帰還した。



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