爽やかな朝の物語~blを添えて
草生える
「おはよう!」そう言いながらワイシャツのボタンを止め階段を急いで降りる
「あぁ!朝ごはんは!?」
「いらない」落ちたズボンを上げファスナーを上げながら母の呼びかけに返し「行ってきます!」
そう言って家を飛び出した!
ヤバい!!何コレ!今の俺、めっちゃラノベの主人公っぽい!気持ちいい!
でも朝ごはんを食べなかったのを母が恨めしそうに見ていたのでこれはもう封印しよう…
よぉーーしっ!このまま走るぞ!そしたら必ず!謎の美少女転校生とぶつかって口喧嘩とかしながら最終的には恋に落ちたり…するはず!
俺はそう思いクラウチングスタートの体制になる
「あの子落とし物かしら」
「何も落としてなかったわよ」
「じゃぁただの可哀想子って事!?」
後ろのおばちゃん達が失礼な事を言ってきてうるさいがこれは俺のこれからの恋のため、この黒歴史には俺の青春の一ページとして犠牲になってもらおう
俺は全力で走り出した!
風を切…れてはいないかもしれないが傍から見たらおれは格好良く見えてるはずだと思っとく
そして目的地の交差路に近づく、どんな美少女かと期待に胸を踊らせながら、当たったぁっ…この軽さは間違いなくロリっ子属性の貧乳だ…間違いない俺の長年培ってきた勘が間違いないと言っている
「あぁ、スイマセン!立てますか?良かったら肩貸しますよ」
おれはそう言ってニッコリとした笑顔で手を差し伸べると…そこに居たのはスカした感じのいけ好かない茶髪のイケメンだった…
「あぁ、お願いするよ」
そう言うと俺の手を取り肩に腕を回してきた、手と手を取ったままの方は指と指を絡めていき恋人繋ぎになっている、コイツ何してるんだぁっ
「あの…手が恋人繋ぎになってますよ?」
「はい!」
コイツ何が『はい!』だよこちとらまだ女子とも手繋いだことないんだぞ!
「あ、あの…俺の服の中に手が入ってるんですけど」
「はい!」
だから『はい!』じゃねぇよぉ…何が楽しくて交差路でぶつかった男に肌を弄られなきゃいかんのだ…それに
「あ…あの…何か硬いのが当たっているのですが…」
(当・て・て・ん・の♡)
ゾクゾクゾクッ
と、そんな女性に言われたら嬉しいセリフを俺の耳元で囁いてきた…
「おまっ!ふざっけんなよっ!!俺ぁまだ誰ともヤッた事がない清い体なんだよっ!こっちが下手に出てりゃ調子乗りやがって!…ぶっころ…」
ぶつかりに行った俺が言うのもあれだが今回ばかしはもう仕方がないだろう
「チッ」
舌打ちをして中腰になりながら走っていく
「あっおま!逃げん…!」
「ぺっ!!」
あんにゃろー
ウケる