万華
嗚咽というものは唐突で
吐瀉物は叫びとなって堕ちる
糞餓鬼めいた捨て台詞が
頭の中を巡り巡って
輪廻の彼方へ
「僕ら一生子供のままで」
「私はあの人が大好き」
「自分は自分のままで居られるかな」
「俺は総て壊せたらそれで良い」
「僕は大人になりたくない」
「私は愛されたいだけ」
「自分が消えるなんて、そんなこと」
「なんで俺が壊れなきゃいけないんだよ」
呻く少年少女
脳味噌のキャパシティは既に、
肋骨の浮き出た身体じゃ支え切れない
背中にある落第者の跡
踏まれ蹴られそれでも生きようとして
唖々
なんで他人の都合で心臓を止めなきゃ行けない
ここに居る、確かな心臓を聴けよ
僕ら間違ってることなんて一つもない
確信して進めよ
詩の先なんてたかが知れてる
死の先はおちゃらけた邂逅だけ
「僕は自由に生きたい」
「私と共生して欲しい」
「自分の行く末に燈を」
「俺が許される人生を」
「僕を支えて」
「私に依存して」
「自分を認めて」
「俺の為すままに」
生きたい
でも生き方が分からない
幸せになりたい
けれど幸せになるのが怖い
何処までも言葉を吐き続けよう
顔がしわくちゃになっても言葉を投げよう
血が出ても言葉を叩きつけよう
言葉は私の総てだ
言葉は僕の世界だ
言葉は自分の武器だ
言葉は俺の理解者だ
総ての自我の先に
世界に鎮むのなら本望だ
いつか沢山の自我を
愛せる日が来たら
受け入れられる日が来たら
愛される日が来たら
受け入れてもらえる日が来たら
間違いじゃ無かったと思えたら
安らかに眠れ
生きるのは、解だけ