表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

雨宿り

作者: 喜名

よろしくお願いいたします。


傘をさすと、何も見えなくなる

トンネルの中でも、さしたままでいいかい?


夜の帰り道はちょっぴり懐かしかった


立ちつくしている人の横を軽やかに通り越して

私を追い抜く人を道に通してあげた


横を見ると、切り取られた橋の風景

モヤがかかっているのは私の濁った眼のせいかも


追い越しちゃうと、世界が終わってしまう気がした

だから静かに、灯だけつけていった


雨が降らないから傘を閉じてみた

誰かが私の事を可哀そうと思ったのかも


大きな声は出せないけど

私だけじゃつかみきれない


先が見えないから

涙だけは流れない


泳いでみたい

暗いままの夜の中を

足がトン、と

地面に触れた


傘をさす

少しだけ違った夜の帰り道


はにかんで顔が赤くなってしまった私は

小声で囁いてみた


ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ