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第79話 新必殺技

25000pv達成いたしました!応援ありがとうございます!

(1月6日時点)

「カゲマル、帰ったぞ」


 地面から人影が現れ、それはカゲマルへと形を変えた。


「誰もこなかった。この洞窟には魔物がいないのかもしれない」

「そうか。報告ありがとう」


 珍しいな。こういう洞窟には魔物がいてもおかしくないのに。


「カゲマルはこれ知ってるか?」


 指輪をアイテムボックスからだし、カゲマルに見せるが彼は少し見ただけで首を横に振った。


「落ちてたのか?」

「ああ。シーファが魔力を込めたら、変な空間に繋がっていた」


 心当たりがあるというようにカゲマルの眉がピクリと動く。


「何か知っているんですか?」

「わう!」


 シーファとシロが急かそうとして詰め寄る。


「死神って知ってるか」


 カゲマルの最初の言葉がそれだった。


「え?死神ですか?知ってますよ。すごいいい人でした」


 シーファとテズは結構仲よかったし。彼女が友好的なのは間違いないだろう。


「接触したことがあるらしいな。俺も、一万年前に遠巻きに見た」


 カゲマル一万年前も生きてたのかい。魔人って長生きだな。


「恐ろしかった。一万年前の俺でも、多少強くなった今の俺でも遠く及ばない。あいつは2人でも構わず、魔人と人間を惨殺した」


 ん?あれ?


「今、2人って言ったよな?」


 死神は1人で戦ったんじゃないのか?なんで2人なんだろ。


「これはきっと俺以外の一部の魔人しか知らないがな、これも仲間の縁だ。教えてやろう」


 カゲマルはゆっくりと、そして衝撃的な言葉を放った。


「死神は1人ではなかった」


 ……………は?


「し、死神が1人ではないって……もう1人の死神が現れたら私たちはどうすることもできませんよ!?もしもその人が友好的ではなかったら……テズさんと同盟を組んだら、間違いなくこの世は消えて無くなります!」


 恐ろしいものを見たといった様子で、シーファはまくし立てた。


 彼女の言うことは間違ってはいない。あの強さの死神がもう一体現れただけで俺はのたうちできなくなる。まあ、戦う話になったらしいの話だが。


「で、その話と指輪はなんの関係があるんだ?」

「それは、お前たちがテズと呼んでいる死神の超空間だと思う」

「超空間?」


 カゲマルは頷く。


「テズは超空間にて長い眠りについた……そのことは知っているだろう」

「ああ。それで、力が衰えたとかの話だろ?」

「そういうことだ。それが、この指輪の力で生み出された超空間でテズは眠ったと俺は推測する」


 成る程。でも、この話どこかで聞いた気もするけど……。まあ、いいや。


 俺たちはそのまま右の道を進み、洞窟を出た。たった数時間だったが、顔を照らす太陽は久しぶりに思える。悟は火球を消し、魔力の残量を確認して1人うなだれていた。


「はあ、もう半分だよ……」

「ナイス仕事でした!サトル!」


 シーファがいじる。


「くぅ〜ん」


 シロが慰める。ありがとう、お前は優しい子だ。


「あれがエルシャルト国か?」


 そして会話に参加しないカゲマル。


 カゲマルが言った通り、遠くにエルシャルト国が見えた。あれも久しぶりだな。


「そういえば、カゲマルって冒険者登録をしているのですか?」


 確かに。


「一応、な。人間の街に入り込んだことがあるが、その時にした」


 カゲマルがFランクのカードを見せた。


「流石に依頼はやっていないがな。でも、これがあれば人間という信頼度が増して色々な場所に行けるようになる」


 前街に行って魔人だとか騒がれてたの誰だよ。問題信頼度じゃないよね?見た目だよね?


「悟様はランクどれだけなんだ?」

「俺はなーー」


 水色のCランクのカードを見せ、キラリと笑った。その横でシーファも俺と同じランクのカードを見せてまたもやキラリと笑う。


「わうわう!」


 シロは水色のカードが気になるみたいで、ぴょんぴょんと飛び跳ねてカードを奪おうとしていた。


「ダメですよ、シロ。今度私が遊んであげますから、我慢しててください」


 シーファが注意するとすぐに大人しくなる。これ俺よりも言うこと聞いてる気がする。


「くぅ」


 シロのスキル、念話で感情が送られてきた。流石に考えていることをそのまま送ることはできないが、こういうことならできる。


 送られてきた感情は……「そんなことないよ」みたいな。く、やっぱ優しい子だ。泣けてくる。


 シロの頭をわしゃわしゃと撫でていると、右手に鋭い痛みが走った。


「っーー」


 真っ赤な血が一滴だけ零れ落ちる。どうやらカードの端で指を切ってしまったそうだ。今度からは気をつけーーできるかぁ!前も指切ったぞ!?なんで!?俺結構防御力高いよ!?


『ギルドカードは指を切りやすいので気をつけてください』


 今更っ!?


 もうなんだこれ。しっかし痛いわ〜。


 ん?HPは13減ってるけど、防御力高い俺でもこんなにくらうということは……攻撃手段に使えるんじゃね?


 ギルドカードを攻撃手段に使うとか俺馬鹿げてるよな。こんなに単純な攻撃に引っかかる奴なんかいるわけないっつーの。いたらやばいっつーの。


「ぐぎぎぎゃゃゃあああぁぁ」


 ゴブリンが現れた!


 いけ、ギルドカード!!


 ザクッ


『ゴブリンを倒しました。経験値122獲得』


 うそーん。


「サトル!今の攻撃なんですか?超かっこいいです!」

「ははっは……」


 俺が念じると地面に落ちたカードが消えた。そして、もう一度念じると手元にカードが現れる。本当にこれ最強じゃないか。遠くにあっても一回消したら戻ってくるとか最高かい。


「ギルドカードを投げるとは……斬新だ!」


 カゲマル感動しなくていいから。


「わうん、わうん!わうわう!」


 シロから送られてくる歓喜の感情。


「ああ、もう!はやくエルシャルト国行くぞ!」


 俺たちはグダつきながらもエルシャルト国に到着したのであった。

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