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第18話 あいつの正体は……!

  ん?ここは?


  目を開けると、光の柱が何本も立った建物があった。俺はその中にいる。ああ、ここは最初にパグに出会った時にいた建物だな。っていうことは、俺、死んだの?


「お、久しぶりだね。サトル」


  視界には誰もいなかったため、背後を振り返るといつか見た顔が悟を見つめて笑っていた。


「これはなんのマネだ?俺は死んだのか?」

「いやいや。夢の中で君に伝えたいことがあるから僕がお呼びしたのさ。光栄だと思ってね」


  光栄だとは思わないぞ。勝手にここにお呼びされただけだからな。俺はぐっすり眠りたかった。


「今、変なこと考えなかった?」

「いや」


  相変わらず心を読んでくるな。


「それで、君が死にそうになった時に助けてくれた人だけど」

「ああ、すごい強い人だったって話のやつだろ?俺はその人に感謝してるぞ。今度街を探索するついでに探すつもりだが、それに何かあるのか?」

「そうなんだけど……」


  俺の行動をすべて知っているのにはもう突っ込まないことにする。


「あの上級魔法を使うぐらいなら僕にもできるけど、3回ぐらいやっただけで倒れちゃうよ。普通に一回目でもフラフラなんだけどね。だから、あいつは神の域を超えていることになる」

「神の域を……」

「僕よりも強い。普通は上級の神でもあんな回復魔法を扱えるのは僕みたいな一部の神だけだ。凄いやつでも、3回くらいしか使えない。それは僕なんだけどね。あは」


  緊張感ないなぁ。もっと言い方考えろ。


「そこでね、奴を鑑定したみたんだけど弾かれちゃった」


  パグがいつにもなく真剣な顔で言ったので、俺の顔も引き締まった。


「鑑定って、相当かけ離れていないと弾かれないんだけど、僕みたいな上級神様が弾かれることなんて絶対にないんだ。そこで、奴を1つの人物に絞ったのが僕さ」

「分かるのか?その正体を」

「うん。そいつの正体は、『死神』だ」


  背筋に寒気が走った。『死神』。その言葉を聞いただけで、どこか恐ろしい感覚が心の中で芽生える。脳はそいつに絶対関わるなと警告を発していた。俺の勘はよく当たる。彼は、絶対に関わりたくないと心の中で思った。


「死神は生命を自由自在に操ることができる。だからこそ、君を助けられたんじゃないか?でも、死神はとっくのとっくに眠りに付いたって話だけど……」

「誰かにやられたのか?」

「違う。この世に自分が叶う奴はいないと思って、超空間で眠りに付いたんだ。その間にも、超空間を探そうと冒険者は動いたんだけど、誰も見つけられなかった。でも、その秘密をあばいたものがいたんだ」


  また自分のことを言い出すのか?


  そうとばかり思っていたが、今度は違う人物だった。


「もう1人の転生者だ。ルーゲラ大森林に遺跡があることに気がついた転生者はその中に入った。その際奥には超空間へと通じるゲートがあったらしい。けれども、かなり高度な結界が張ってあって手も足も出なかったんだって。そして、その転生者はまだ生きている。年齢を保ったまま生きるスキルを持っていたからね。1万年前ぐらいの話かな」


  シーファが言っていたやつか。あいつは、死神に近づいたんだろうか。って年齢を保つってチートすぎるだろ。これから一生生きてられるじゃないか。そこで、とある疑問が頭に浮かんだので口にしてみる。


「ルーゲラ大森林の遺跡って俺も見つけたろ?そん中にはとてつもない魔物が痛んだが、なんでそんな危険な魔物を野放しにしているんだ?」


  パグは目を見開いた。


「サトルも遺跡の中に入ったのかい?確かに森の中央でジッとしているところは不思議だなと思っていたけど……」


  あれ?パジには見えてなかったの?俺がジッとしてるって、結構歩いてたけど。


「身勝手な推測だけど、今の情報でわかったのは、遺跡が僕には見えないことだ。何故どこにも遺跡がないのかって疑問に思ってたけど、きっと転生者にしか見えないのかもしれない」

「だから、普通の人間も遺跡の存在を知らずに強い魔物を野放しにしてるんだな」

「うん。きっとそうかな」


  勝手な推測と言っといてはかなり辻褄が合っているじゃないか。流石は神だな。


「で、死神には会った?」


  興味津々だな、こいつ。

 

  まあ、会ってはいないんだけれども。


  そのことを伝えると、パジは露骨にがっかりしていた。そんなにがっかりさせられてもなぁ。


「あ、さっき強い魔物って言っていたけどどんな魔物だった?」

「蛇の頭が2つあって、体は馬だったな。えっと、名前が……」

「ルーゲラバイガル?」

「そうだった気がするな。なんで知ってるんだ?」

「昔死神が作った魔物だからね。全ステータスが1万を超える化け物だった」


  あれ?俺が見たのってほとんどのステータスが3000ぐらいだったよな?それでも化け物だが。


「違うの?」


  俺の考えていることを敏感に察知するパジ。俺は頷いた。同時に、3000だったことを伝えると。


「え?全然弱いじゃん。どうしてだろう?」

「長い眠りで力が衰えたとか、そんなんじゃないのか?」

「そうだね!そうとしたら、好機だ!」


  パジがいきなり叫んだものだから俺は驚いた。って、好機……。嫌な予感しかしない。言わなければよかったかな。


「倒すなら今しかないよ。この世界が壊されたら僕も消滅しちゃう。今度こそ、セージが破壊される」


  セージ。全然聞いてなかったからうろ覚えだが、この世界の名前だったな。


「世界が壊されたらパジも消えるのか」

「そうなんだよ。それに、神様はその星に手出しをしてはいけないっていうからタチが悪い。どれだけ強い神様でも、すぐに消滅する可能性だってあるんだ」

「なるほどなぁ」

「感心してないで助けてくれよ。僕が死んだら、もしその時にサトルが生きていたとしても僕が授けた能力が消えるよ」


  げっ。それは嫌だ。シーファとの約束の世界最強を目指せないじゃないか。


  すがりつくような目で見てくるパジ。


「ああ、もう。わかった。分かったから」

「やったあ!ありがとう、サトル。君ならやってくれると信じていたよ」


  俺も俺で困ることがあるしな。脳の警告に逆らうことになるが、やってやろうじゃん。そのためにはパジよりも強くならないと。なんかスキル頂戴。


「……え?やだよ〜。僕が授けられる能力は3つしかないし。上限があるんだよ。何かを消すならいいけど。あ、成長消す?もう機能しないと思うから」

「そうなのか?」

「30レベを超えたらダメになっちゃうんだ。でも、かなりいいやつだったんだよ?普通スキルを授ける能力なんてほとんどが持ってないし、授けられたとしても成長スキルは5レベまででーす。みたいな感じだから。その代わりに、状態異常無効スキルをあげるよ」


  だから、途端に上がりが厳しくなったのか。じゃあ、頼もう。


  俺が伝えると、俺の中から何かが抜けた感じと入っていく感じがした。ステを見ると、成長スキルがなくなった代わりに状態異常無効がある。これは嬉しい。


「そろそろ時間切れだ。話せてよかったよ」


  視界が光に包まれ、次に目を覚ました時にはベッドの上だった。

ルーゲラバイガルのバイガルは適当に考えました。なんの由来もありません。

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