第132話 合流
「ふう。やっぱりミィト様と話すときはドキドキするな」
ライラはそう言い、ホッとため息をついた。
「ミィト様がいなくて、何処へ行ったのか他の奴らに聞いたらチノ大草原に向かったと言って……。はあ、流石に疲れた」
キャラが変わっているのかな?
そう勘違いするほど口調が違う。別に友好的に接してもミィトは怒らないと思うけど……。もしかしたら俺だけ許してくれるっていう可能性もあるけどさ。
「で、なんでサトルくんたちがいるんだ? ここは危険区域だぞ?」
「敵の本家がいるもんでな。危険を承知でここまで来たんだ」
「ほう。あの魔物の大群を送り込んだ張本人がいるということか」
飲み込みが早くて助かるな。
彼女は少し悩んでいたが、一つ提案を口に出した。
「よければ私も連れて行ってくれないか? 足手纏いになることは分かっているが、騎士たるもの大将を見逃せないものでな」
どうしようかなぁ。ライラさんの強さもわからないしーーって、鑑定すればいい話だな。
ライラ
種族 人間種
状態異常 なし
レベル62
HP...600/600
MP...80/80
攻撃...153+8
防御...130+8
素早さ...185
魔法...58
《スキル》
・斬撃刃・砂煙・衝撃波・瞑想・長刃術・パワー・気配感知・気配遮断・自動HP回復
《ユニークスキル》
・桜吹雪
《称号》
・騎士団長・優しい・頼られる者・剣術を鍛えし者・剣術の天才
おー。やっぱり団長やってると格が違うね。あ、俺のステータスもついでに鑑定しとこ。レベルが90を超えたから、結構成長しているはずだ。
あ、ちょっと待って。
鑑定さん、前の俺のステータス鑑定結果って出すことができる?
『はい。保存しているので、望めば出すことができます』
じゃぁお願いするわ。前のと見比べるのも大事だからね。
サトル・カムラ
種族 人間種
状態異常 なし
レベル70
HP...2800/2800
MP...3200/3200
攻撃...390+10
防御...395+10
素早さ...392+10
魔法...602+10
《スキル》
・状態異常無効・鑑定・火球・火刃・灼熱大陸・雷球・斬撃波・必中15%(未完全)・聖柱・融合魔法・渾身の一突き・威圧・大気感知・意思疎通・言語理解
《ユニークスキル》
・変化・部位変化(二箇所)・変化呪
《称号》
・神に気に入られた者・感知ができないただの馬鹿・怒ると怖い・仲間思い・馬鹿買い・詐欺師・ドジ・料理への執念・強者殺し・絡みやすい・魔人の主・魔物殺し・妙なパーティーのリーダー・脳内パリピ・強者殺し
ふむふむ。これが前のステータスね。次は今のステータスだ!
サトル・カムラ
種族 人間種
状態異常 なし
レベル95
HP...3300/3300
MP...5900/5900
攻撃...447+10
防御...429+10
素早さ...438+10
魔法...890+10
《スキル》
・状態異常無効・鑑定・火球・火刃・灼熱大陸・地獄の業火・雷球・斬撃波・必中20%(未完全)・光球・聖柱・融合魔法・渾身の一突き・威圧・大気感知・意思疎通・言語理解
《ユニークスキル》
・変化・部位変化(二箇所)・変化呪
《称号》
・神に気に入られた者・感知ができないただの馬鹿・怒ると怖い・仲間思い・馬鹿買い・詐欺師・ドジ・料理への執念・強者殺し・絡みやすい・魔人の主・魔物殺し・妙なパーティーのリーダー・脳内パリピ・強者殺し・炎使い・魔力馬鹿
おおー、やっぱりこうやって見た方が違いがわかりやすいね。俺、ナイスアイディア。
しかもかなり上がってるな。ハカイを倒したことが大きかったからね。いや、正しく言えばプリンが取り込んだのか? よくわからんな。でも経験値はゲットしてるから倒した判定になるし、結果オーライだろ。
さて、話に戻る。
ライラさんの強さははっきり言って俺たちよりも劣る。だが、称号に気になるものがあるのだ。
剣術を鍛えし者と、剣術の天才。
何処ぞの勇者かな?
ホント、これって勇者しか持っちゃいけない称号でしょ。勇者が剣術の天才の称号ゲットして喜んでいるところにライラさんが来たらどうだ。国の騎士団長が剣術の天才を持ってたらさすがにへこむだろ。魔王倒すために頑張って練習してとった称号が選ばれし者でもない人が取得してたらーー。
何の話だこれ。
途中自分でも何話してるかわからなくなってきたぞ。
ああ、もう!
やめやめ!
「どうしたんだ? 私が入るのは、やっぱりダメだったか……?」
激しく首を横に振っている俺を見て、ライラさんは怪訝そうに尋ねた。そういう意味じゃなくてね。
「いや、入っていいぞ。むしろ大歓迎だ。お前らもいいよな?」
「私は構いません。仲間が増えた方がいいので、賛成ですよ」
〈私もよ〉
ーーシロも! この人、なんか好き!
みんな賛同してくれた。俺はライラに向かって頷く。同時に、その影へと視線を走らせた。
「カゲマルくんならちゃんと私についてきてくれている。今も影の中に潜っているぞ?」
気づかれないように見たつもりが、バレていたらしい。彼女の鋭い洞察力に舌を巻く。
「そうか。なら、安心した。カゲマル、一度出てきてくれ」
俺の声を合図に、カゲマルは影の中から静かに出てきた。目立った外傷はなく、元気そうだ。
「悟様、和樹がこちらにいるというのは本当か」
「ああ。ちょっと色々あって今は和樹を探している最中だ」
その件については触れないでほしい。あれは俺の黒歴史だ。
「俺は無事だ。ライラもな。和樹と戦うときは俺たちも全力でやるつもりだ。頼む」
「さっきっから言ってるだろ? 一緒に行動しよう」
俺は微笑む。カゲマルの表情が緩んだ気がした。目しか見えないけど。
「ありがとう」
「っていうか、カゲマルは元々こっちの仲間だろ? なんでカゲマルまでも頼んでんだ?」
2人は顔を見合わせる。何故か空気が重くなった気がした。なにこれ俺が悪いの?
「言う前に一つだけ忠告しておくが、これは私が提案したものだ。だから、カゲマルを責めないでほしい」
「何を言うつもりですか?」
シーファが眉をひそめる。気を悪くしたけではないが、重苦しい空気に居心地の悪さを感じたのだろう。
「私たちは、2人で活動していきたいと思う」
…………え?




