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第109話 シロのステータス

 ミニドラゴンーーもといプリンはシロとじゃれついている。俺は城の魔力を回復して待っている途中だ。テックからもらったポーションはプリンに使った。惜しい気もするが、プリンも仲間だし我慢しよう。またテックから貰えばいいしな。


 すっかり元気になったプリン。「ゴォゴォ」と、甘えた(?)声を出していた。


「わん!」


 急に、シロとプリンが互いに見つめあった。何が起こるのか見ていたら、プリンの体が光る。


「ゴォ」


 プリンから出た光は、シロの中へ入っていく。シロは尾を振りながら、喜んでいた。


「おい、何が起こったか説明してくれないか?」


 俺の問いにシロは答えてくれた。


 ーーこれがあればいつでもプリンを呼び出せるって。


「お前が?」


 ーーシロが。


 へぇ。便利だなぁ。でも俺にはくれないのか。ちょっと悲しい。……嘘ついた。結構悲しい。


「呼び出せるってことはプリンって俺らと一緒に行動しないってことか?」


 ーーうん。


 ほう。仲間が多すぎ問題は少しだけ解決されたな。流石に全員の面倒は見切れない。俺が面倒見ている感じになっているけど、そこは気にしないで欲しい。


「でもこれからはお前は単体で過ごすことになるだろ? すぐに死んだら元も子もない」


 ーーこの平原にはミニドラゴンより強い魔物はいないから大丈夫だって。


 成る程。確かにドラゴンとか名前についてるんだから強いっちゃ強いのか。今回はシロも押され気味だったし。


「わかった。でも気をつけろよ」

「ゴォォ!」


 プリンは目を細めて笑う。魔物が笑う姿など初めて見たものだから、少し驚いたが俺も笑みを返した。


「じゃ、一回呼び出してみてくれないか?」


 ーーわかった!


 シロの神経が張り詰めていくのがわかる。そして、プリンの体が光ったかと思うとシロの隣へと移動していた。


 ーーできた。でも集中しなきゃダメ。戦闘中には使えない。


「まあ欠点もあるわけだな。ありがとう、シロ」


 一旦プリンと別れる。ロット国に戻りながら、俺は聞いた。


「今日でどのくらいレベル上がったんだ?」


 ーー鑑定すればいいじゃん。


 ぐっ、正論。


 と、いうことで鑑定してみる。


  シロ

 種族 犬種

 状態異常 なし

 レベル24

 HP...600/600

 MP...620/620

 攻撃...120

 防御...182

 素早さ...179

 魔法...199

 《スキル》

 ・雷落とし(雷獣時のみ使用可能)・充電回復・放電・遠吠え・突進・空中歩行・噛み付く・追跡・嗅覚・言語理解

 《ユニークスキル》

 ・雷獣化

 《称号》

 ・サトルのペット・頭がいい・雷獣の力を秘めた者・シーファ大好き・頑固者・回避上手・強者殺し

  《テイムモンスター》

  ・ミニドラゴン(プリン)


 お、上がってるなぁ〜。


 ん?


 おぅ?


 上がりすぎだろ!


 レベル12も上がってんじゃん! ステータスも24レベでこんなに強いとかありかよ……。


 ーー雷獣だからね!


 シロが胸を張るかのように歩く。犬だからそんな風に見えないけど。


 種族によって入る経験値とか違うのかな? それとも、雷獣だからすぐにレベルが上がるとか? どちらにしても凄いな。


 街に帰る頃には、すでに朝日が昇っていた。ギルドに入り、自室へ行く。シーファはまだ眠っていた。よほど疲労がたまっていたのだろう。


「カゲマル、何も問題はなかったか?」


 そう問うと、地面の影からカゲマルがゆっくりと飛び出す。


「問題はなかった。シーファ殿はまだ一回も目を覚ましていないから、起こさないでやってくれ」

「ああ」


 シーファのベッドに行くのはまずいし……。え、そういう意味じゃないからね? 俺がベットに入ったらシーファの目が覚めちゃうかもしれないじゃん?


 で、朝日が昇ったってことはあと1日か。今日はどうするかなぁ。


 シーファが目を覚ますまで少し寝てるかな。今日徹夜だったし。


 壁に寄りかかって、目を閉じる。なかなか眠気はこなかったが、数分したところで漸く寝れた。


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「起きてください! サトル!」

「んあ?」


 欠伸をする。目を開けるとーー目の前にシーファがいた。美人がここまで近いと流石の俺もビビる。


「うぉっ! ちょっ、シーファ近いって!」


 後ろへ下がろうとするが、そこは壁。下がろうにも下がれない。


「私がベッドに寝ているからって、わざわざこんな場所で寝なくてもいいのですよ? もう!」


 なんで怒ってるの?


 よくわからない。シーファのことを考えてベッドに入らないであげたのになぁ。


 俺が必死に考えている姿を見て、シーファはため息をついた。俺から離れ、ベッドに腰掛ける。


「何もわかっていないのですね」


 本当になぜかわからないが、シーファが離れたことで俺は危機から脱した。立ち上がる。


「悟様、誰かが来た」


 カゲマルが忠告をする。彼にも知らない人らしい。その人は、まっすぐ俺たちの部屋にやってきている様だった。


「シーファ、いつでも戦闘に入れるようにしとけ」

「はい」


 俺とシーファはほぼ同時に武器を構えた。カゲマルは影の中に入る。シロの体の中の魔力も、膨張してきた。ここであまり大きくなってほしくないんだけど……。


 魔法陣が光った。ノックしているのと同じだ。俺たちは一言も発さない。


 壁の後ろから誰かの声が聞こえた。


「ライラだ。開けてくれないか」


 ライラさぁぁぁん!


 知っている人でよかった。ライラさんはエルシャルト国の騎士団長をしている人だ。彼女も、魔物の大群が襲っているということを聞きつけてやってきたのだろう。


「入っていいぞ」


 魔法陣が光る。ライラさんが現れた。


「やあ、久しぶりだな。戦いの前に一度だけ挨拶しておこうと思ってさ」

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