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Ω's War  作者: あいますく
戦争開始
6/11

四話 Plasma 中編

「君は全ての調停をなす者、"審判"としてこの戦いを見届けるのだ。」

審…判…?

「あっ君がShieldじゃないってことね。」

男は親指を立てた。

姿がない声は告げる。

「なぜあなたは真面目にできないんですか…」

「あー。素?」

「まあこの際ですし、私が詳しく説明しましょう。」

「とりあえず、あなたにはこちらに来ていただきましょうか。」

「すぐに神崎ビルの11階に来てください。そしたら、まあ、わかると思います。」

「なんだかんだ言って君も雑じゃ…」

「ん…」

目が覚めると、外は真っ暗だった。

スマホを見ると2:30だった。

「すぐに…か。」

私は足音を忍ばせ、外に出た。

秋とはいえ、やはり深夜は寒い。

スマホに“神崎ビル”と入力する。

どうやら徒歩で行けるようだ。


「ここ…かな?」

目の前には廃ビルが建っていた。

中にこっそりと忍び込む。

崩れた壁とは対称的にエレベーターのボタンだけが光を放っていた。

「大丈夫なのこれ…」

↑ボタンを押すと扉が開く。中は普通のエレベーターだった。

「11階…って10階までしかないじゃん!」

仕方なく10階のボタンを押す。


10階はエレベーターの周り以外はほとんど崩れていた。

真上を見上げると秋の星が空に満ちていた。

「11階なんてないじゃん!」

私は星に叫んだ。

「こっちだよ。」

エレベーターの中から声が響いた。

「えっ…」

エレベーターの中にあの、男が立っていた。

黒髪で痩せ型。目鼻立ちがしっかりしている異質な男。

「この電話の奴を11回押すんだよー。」

「あ、ありがとうございます。」

男は非常電話のボタンを11回押した。

するとエレベーターは下へ降りていった。

「えっ、これ下に…」

「上がないからねぇ。仕方ないね。」

「どういう事なの…」


11階

そこは不思議な空間だった。

まさにあの夢と同じ空間。周りは真っ暗なのに中心の球体がぼんやりと光っている。

夢ではよく見えなかったが、球体は17人を映していた。

「よく来てくれたね、こんな時間に。夜更かしは美容の大敵だよ?」

男は改めて、と言ったように仰々しくお辞儀をした。

「仕方あるまい。まさか審判が何も知っていなかったとは…」

主無き声が響く。

「えっと…あなたはどこにいるんですか?」

「ここではない、どこか。」

声ははぐらかすように答えた。

「まあ、彼については『そういう奴』って認識で構わない。今日は君の話をするために来てもらったんだからね。」

男は笑いながらそう言った。

「私は“Life”の力を持っている。名前は…そうだな、ヘスースだ。ヘスースと呼んでくれ。」

「あなたも…能力者?」

「私は初めの天統べる争いの勝利者さ。」

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