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Ω's War  作者: あいますく
戦争開始
3/11

二話 Blade 前編

申し訳ない!長すぎて前後編になってしまった!

日向先輩が消えた事件の後、私たちはそれぞれ家に帰ることにした。

そこに居続ける理由がないからだ。


「おかえり、杏。」

「ただいま…」

「何で突然休校になったか知ってる?」

「いや、知らないけど。」

「そう…なんだか不気味ね。杏も気をつけるのよ。」

私はその言葉に返事をせずに部屋に戻った。


ベッドに倒れ込む。そしてさっきの事を考える。

突如、日向先輩の回りに現れたDROP OUTの文字。

脱落を意味する言葉。その後、消滅したこと。

つまり、戦いに負ければ脱落とみなし、消滅する。

それは突飛な考えかもしれない。普通なら理解できないかもしれない。

しかし、私は理解していた。まるで最初から知っていたかのように。

そう言えば、須田宮君もあの蒸気を使いこなしていた。自身も何故か使い方がわかると言っていた。

そして先輩の言っていた『夢』。

私が見たものとは異なっているが、きっと何か関連があるはずだ。

ということは、私も…

「杏ー起きてるー?」ガチャ

姉がそう言いながら部屋に入ってきた。

「何?」

「いやぁ、目覚ましの音声直しておこうかなって思ってさ。」

「やっぱりか…」

「それじゃ、明日も期待しててねー!」

そう言って姉は自分の部屋に戻っていった。あの姉、全く反省していない。


正午。

「一緒に服買いに行こう?」

「ええーめんどい。」

「良いじゃん。どうせ暇でしょ?」

「まあ暇だけど。」

そんな姉と私を止めるようなニュースが入ってきた。

「…だそうです。…臨時ニュースです。伊野澄市西部に刃物を持った男が現れ、既に2人が刺された模様です。周辺にお住まいの方々はなるべく外出を控え、十分に気をつけてください。続いて宮東市で…」

「だって。あんた達出かけるの止めたら?」

「ええー」

姉はぶぅと頬を膨らませる。

その横で私は嫌な予感を感じていた。

いつもなら出かけるのやめようと思うだけだろう。

しかし、今、これを聞くと、これも能力者による事件なのではないかと考えてしまう。

そうだ。能力を手に入れた人間が必ずしも善人とは限らない。

ただ、たまたま私があった能力者が知り合いだっただけだ。

そして、何故か私はそれを見に行かなければならないと感じてしまった。


自室に戻るとクローゼットから室内靴を取り出す。

そしてそれを履いて、窓から飛び降りた。

私は運動神経がいい方ではないし、部屋は二階にある。

地面が花壇でなかったら足をくじいていただろう。

あ、お父さんごめん花踏んじゃった。

少し申し訳なく思いながら私はこっそりと外に出ていった。


数分後、大学前の公園についた。ここになにかがいる気がしたのだ。

その予感は当たっていたのかもしれない。

やや大柄なスウェットの男性が水を飲んでいた。私は咄嗟に茂みの中に隠れた。

「ああ…“U”のやつ……だな…くそっ!切れ味が落ちてやがる…」

やっぱり刃物男は能力者だったらしい。アルファベットで表すならSwordだろうか…いや、Bladeの可能性もあるか。

いずれにせよ、私は見届けなければならない。何故かはわからないけど。

そんなことを考えていたら男はこっちに向かってくる。まずい。

なんとか見えないように姿勢を低くした。が、しかし…

「ん?だれだ!斬るぞ!」

見つかってしまった。茂みから飛び出し、距離を置く。

「なんだ、お前も能力者なのか?」

「違う。けど、あなたを見逃せない。」

「てめぇ…調子に乗ってんじゃねえ!」

そう言うと男の右腕は刃に変化した。その刃は少し傷ついているようだ。

そして私に詰め寄る。必死に下がるが、相手のリーチが長すぎた。

「失せろ!」

ガキィィィィィィィン……………

私がそっと目を開けると刃はバリアのようなものに防がれていた。

「なっ…お前“Shield”の能力者か!」

「えっ…何これ…」

「しらばっくれんじゃ…ねぇ!」

男は何度も斬りかかってくるが、全て謎のバリアに阻まれる。

「くそ…まるで隙がねぇ……くっ…覚えていやがれ!」

そう言うと、男は逃げ出した。三下のような去り方だ。

しかし、さっきのバリアは一体なんだったのだろう。

先輩の夢では自分の能力の頭文字が言われたらしいが私の夢では男が何かを話しているだけで能力なんて聞いてない。

でも、これで確信した。私はこの戦いに何らかの形で参加している。


急いで後編書きますー!

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