対空砲火を潜り抜け。我は敵機を撃墜す。
1941年 8月21日 午前8時45分 ハイラル駐屯地上空
「ちっ。予想異常に対空砲火が厳しいな…」
そう呟くのは熟練搭乗員、加藤 。
現在、制空隊はハイラル駐屯地上空にて、制空権を確保するために絶賛戦闘中である。
敵機の数はかなり多く、(と言っても精々50〜60機)
敵味方が入り混じれて乱戦になっていて只でさえ敵の判別が難しいのにそれにとてつもなく激しい対空砲火が襲って来る。
「くそ!また味方が敵と間違えて襲ってきやがった!」
乱戦では手柄を立てようと躍起になって敵味方の判別がつかなくなった初年兵が襲って来ることもしばしばある。そういう場合はこうすればいい。
機体を回転させるのだ。
「あ!味方機だった!」
と気付いたのか、すぐにどこかへ飛んで行ったが、後ろを全く警戒しておらず、なんと前の敵のみに集中している。しかも、後ろにつかれている。どうやら気付いていないようだ。
初年兵だからしょうがないとは思うが、先輩に教わらなかったのか。と言いたくなる。
「全く、手が焼けるぜ…」
そう言って、助けに行く。
後ろにいる敵も初年兵なのか、全く背後に警戒を行っていない。
こういうのが、空では命取りになる。
機体を急上昇させ、敵機の上につき、急降下を行い機銃の標準を合わせ撃つ。
バーっと敵機は燃え上り落ちていく。どうやら、初年兵の方も一機撃墜したようだった。
初年兵の横に着き、こう手信号で伝える。
『背後に警戒せよ。さっき敵機に付かれていた。』
そうすると、こう返事が返ってくる。
『すいません。』
『了解だ。気を付けろよ。』
そう言って横を離れる。その時だった。
バァアァァン!
今さっきまで自分がいたところに対空砲の弾が爆発した。
初年兵はもろに破片を浴び、風防は完全に散りじりになり、搭乗員の姿が見えたが、もう手遅れだった。
初年兵の機体はゆっくり、ゆっくりと、黒煙を吐きながら堕ちていく。
戦場とはそう言うものだ。対空砲火が命中する場合もある。
「何度見ても、味方機が堕ちる姿ほど嫌なものはないな。」
加藤はそう言い放ち、撤退していく敵機に襲いかかっていった。
ハニ号作戦、制空権確保作戦成功。
損傷機・80機
未帰還・行方不明機・20機
いやーやっぱ戦闘描写むつかしい…
あ、そうそう、陸軍の方でなんか新兵器を出そうと思ってるんですが、イマイチアイディアが出てこないんですよ…アンケートを活動報告で行っているので、お手数ですが、どうかご協力お願いします。