prologue ソビエト連邦宣戦布告
たまに挿絵も入れたいです。この作品は友人との共同作品です。
この物語は、ちょっと歴史が今の歴史とは違う世界の話…
1941年 満州国ハイラル駐屯地
「ふぁー全く、ソ連の機甲師団の動きも無いし平和だねぇ〜。早く戦いたいよ。」
そう愚痴を零すのはハイラル駐屯地防衛隊第二偵察部隊所属の土井二等兵である。
「まぁまぁ、平和が一番だよ。」
そう土井を宥めるのは同じくハイラル駐屯地防衛隊第二偵察部隊所属の塚盛二等兵である。
二人は、まだ軍隊歴一年の新兵である。小さい頃から一緒に同じ学校に通っていた縁か、土井が陸軍に入隊すると聞いて、塚盛も入ったという寸法である。
「ん?なんかソ連の方で怪しい動きが…」
「んな馬鹿な…ちと貸してみろ。」
そう言って望遠鏡を受け取り、ソ連軍駐屯地を見てみると…
「!?」
そう、敵陣の砲と言う砲が全てこちらに向いているのである。ざっと見て八十門はあるだろう。
「なんでこっちに向いてい」
ウーーーーーウーーーーーカンカンウーーーーーウーーーーーカンカン
「「!?」」
「なんで緊急警報がなるんだ!?」
『駐屯地にいる全ての人員に告ぐ!只今午後3時46分、大本営から直接連絡があった!在日ソ連大使館より、
大日本帝國に告ぐ、中国国内の親愛なる革命同士達をあなたがたの不当な弾圧から解放し、帝国主義者たちに我々の正義の鉄槌を下すために宣戦布告します。
と、宣戦布告された!偵察隊はすぐにソ連陣地を視察してこ』
ヒューーーーーーーー
その時である。空気を切り裂き、悪魔のような音を鳴らしながら、一発の砲弾が落ちてくる。
その砲弾を土井は唖然としながら見つめる。その砲弾と言う名の悪魔は、土井のいる場所にゆっくり、しかし確実に落ちてくる。
ドオオオオオオオン
砲弾が着弾し、爆発する。
土井 三郎が空中に吹き飛ばされ、体の節々が飛び散りながら、薄れゆく意識の中で見た最後の光景は、数々の砲弾が仲間たちに降り注ぎ、長年の親友が叫ぶ光景だった。
1941年、八月三日午後3時55分、土井 三郎、ソ連軍の放った砲弾を近くでくらい、死亡
次話投稿はかなり遅くなりそうです