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小2のバレンタイン

作者: 雨道司

これらに登場する人物の名前は全て作り名です。

小学二年生の頃

僕は窓際から2番目の一番後ろの席に座っていて

僕の左にマキ ちゃん

その前にハルカちゃん ハルカちゃんのとなり

僕の前にけいた君が座っていました


バレンタインデーが近い日

僕の前の席にいたけいた君が 

僕、マキ、ハルカに向かい

バレンタインチョコの話をふっかけてきました

けいた君はマキ、ハルカに

「おれにバレンタインチョコくれるん?」

 とストレートな質問をする

二人は苦笑。

流れにのって僕も二人に

「チョコくれー」といいますが

二人は失笑。

けいた 君はあきらめずに

「チョコくれたらチョコボールあげるで!3つ!」

的なことを言っていたので

僕も「おれもおれもー」といいます。

するとマキちゃんは「わかった」と言ってその日は終わる


数日後、バレンタインの日になる

実は僕とけいた君の家は間近で登校も下校もいっしょ

僕はいつも通りけいた君と学校に行く 

途中で

「うぬぬま(僕)、今日チョコもらえるんやろ うらやましいなー」と

そんなことを言われましたが僕は本当にもらえるのかわからず半信半疑


___

授業が終わり下校タイムになる

結局チョコは貰えずに学校を出て

そのままけいた君と下校

「どんまい(笑)」と嬉しそうに僕を励ますけいた君

しばらく歩いていると後ろから「うぬぬまー」という声

ん?と振り返るとそこにはマキちゃんとハルカちゃんが

こちらに向かって走ってくる


僕は足を止め二人を待つ

もう察しはついている

4人は下校ルートは途中まで同じ

けいた 君は少しあせり顔


二人がこちらについて

息をあげながらマキちゃんが

「これ。 」

僕は言葉を出さずそのまま受け取った

その瞬間二人は下校道の先を走っていった


けいた 君は「お、よかったね・・ 」

今思えば申し訳ないことだけれど

あのときの僕は嫌味のように笑ってやった



 ホワイトデーも近づく。


ホワイトデーの数日前

父さんが会社で貰ったチョコのお返しやら出張先の人へのお土産を買いに行った

行く前に

「おまえも行くか?」といわれたが断った



 時が経ちホワイトデーの日、

この日 僕は最低になる。


朝 家を出てけいた君とともに学校に行く

途中 けいた君が

「うぬぬま、マキへ何返すん?」ときく

僕はこの時、頭が真っ白になった。


今日がホワイトデーということは知っていた

じゃあ何故あたまが真っ白になったか、

お返しを家に忘れたからでもない


ホワイトデーが何の日かを知ったからだ


僕は知らなかった

バレンタインデーにチョコを貰ったら、

ホワイトデーに何かを返さなければならないという事を


動揺を隠しながら、僕はけいた君に言った

「え、返すわけねーじゃん」

笑みを浮かべながら僕は悪魔になる


けいた君は苦笑いしつつ

「そうよな、別に渡さんでもええよなー」



学校に着き


授業が終わり


そして家に帰る



それからひと月が経ち

3年生になり


さらに一年経ち

4年生になる


それからも 中学を卒業するまで マキちゃんと同じクラスにはならず

会話をすることも無かった。


バレンタインの苦い思い出

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