山に魅せられて[24]
麻衣と山岳会一行は、滋賀県東部に在る伊吹山へ。
仲間になれるかな?
いよいよやって来た週末。山岳会ウェルカムハイキングと題した、私の歓迎会の日。
山野草の咲く季節。
梅雨真っ只中なのに、今日は晴天に恵まれた。
「山頂は肌寒いから、1枚多く服を持って来て下さいね」
とは、谷山さんを通して伝えられた藤野さんのアドバイス。
リュックには、最近女性向きの可愛いウェアも扱い始めた作業着ブランドの機能性Tシャツを、言われた通り1枚入れて来た。
レインウェアを兼ねた防寒着に、速乾性の長袖Tシャツ。ショートパンツに登山用タイツ。
登山用ウェアなんて何着も持っている訳ではないから、先日の大文字山と同じになる。
だからと言って、このスタイルを知っているのは谷山さんと、アドバイスをくれた朝比奈さんだけ。
アパレル勤務なのだからお洒落…なんて定義付けられていたとしても、これなら大丈夫。
「食事は持って来なくていいからね」
谷山さんからそう言われたんだけど、心配だからチョコレートを持って行こう。
甘い物は体を温めてくれるって聞いたから。
集合場所は、お店の前。
またしても地下鉄に乗ると、先頭車両へと移動。こんな事しても意味ないと思うなかれ、烏丸御池で乗り換えるなら、先頭車両からが早く烏丸線ホームに上がれるの。
気が急くのはここからで、敢えて3両目の前寄りに乗ったのは、改札階に上がるエレベーターの真横に停まるから。
この前お店に行った時に確認しておいたんだ。
「おはようございまーす!」
7:30、予定通りお店に到着すると、先に到着していた8人が出迎えてくれた。
そして、同じ電車に乗っていたんだろうか。そのあとすぐに2人、年配ご夫婦が到着。
今回参加のメンバーの皆さん、見れば、結構年齢もバラバラで、年配の方も居るんだ。
「健康のために歩き始めたんだけど、楽しくなっちゃって」
見るからに健康そう。若い私達は、負けていられない。頑張って歩くのみ!
伊吹山ドライブウェイ終点まではマイクロバス。山岳会会長の山崎さんが運転する。
約2時間半のドライブ中に、自己紹介タイム。
もう既に顔馴染みになっている人達は、自己紹介も不要だろう。
だけど、みんながみんな知り合いというわけでもなさそうで…。
「ご夫婦で? あら、良いですねぇ」
「羨ましいわぁ」
なんて言葉が飛び交うのは、さっきの年配ご夫婦の自己紹介。村上さんって言うんだ。
その村上さんに話しかけてたのは、たぶん40代後半ぐらい? 本村さんと川島さん。男性と女性のお友達同士なのね。
さて、緊張してきたぞ。
私は何て言えばいいんだろう?
「こんにちは! 今日来られてる皆さんとは、もう2、3回ご一緒させていただいてる谷山です。よろしくお願いします」
谷山さんは慣れたものだ。
皆さん顔見知りなのも手伝ってか、堂々とお話している。
「皆さんありがとうございます」
そこに藤野さんが割って入った。
「今日はウェルカムイベントですので、本山岳会の新しい仲間を紹介させていただきます。お若い女性です。田上さん」
わあ! 何て優しいの!?
名前まで紹介してもらえたのだから、私は挨拶すればいいだけなのね!
「皆さん初めまして。田上です。本当の初心者なんですけど、よろしくお願いします」
拍手が起こった。
第一ミッション、クリア!
今日の参加メンバーは、本村さんと川島さん、村上さんご夫婦、杉本さん、野島さん、そして谷山さん。
スタッフは藤野さんと会長の山崎さん。
そして、さっきから笑顔を振り撒いている素敵な女の子…。
朝比奈歩果。
どうしよう。ワクワクが止まらなくなってきた。
アクセスありがとうございます。
次回、「山に魅せられて[25]」
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