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プロローグ
日多喜瑠璃小説へようこそ。
これから始まる物語が、皆様の心の奥深くまで沁みるものになりますように。
そして、人と人との繋がりと、生きる事とは何かを考える機会になれば幸いです。
「天使?」
「そうさ。天使が居るんだ」
「やだぁ、天使なんてぇ。ファンタジー小説みたい。きゃっはっは!」
「じゃあさ、ホントに天使に会えるって言ったら?」
「ふうん…面白いわねっ! 是非会ってみたいわ!」
「会えたらどうする?」
「一生傍に居てあげる」
「じゃあ、会えなかったら?」
「一生付き纏ってやるわっ!」
「結局ずっと一緒に居るって事じゃん!」
―あはははははは!
「じゃあ、約束しよう。俺が剱岳を制したら、一緒に会いに行こう。雪の天使」
粉雪が舞う街の片隅
ふと見れば
そこに天使がいた
明るい笑顔の
私だけの天使が
そこにいた
想いは切なく
夢は儚く
そっと
そっと降り積もる
白い雪のように――。
お越しいただき、ありがとうございます。
次回からは本編へと進んで行きます。
どうか、よろしくお願い致します。