幼い姉弟ラハムとラフムを養子にしました。
今回はラハムとラフムを養子にする話です。
「お前達、迷子なのか?名前は」
魔獸の森で幼い姉妹を発見したので、声を掛けてみた。
「「・・・・」」
姉妹は怯えているのか、無言で俺を見つめている。
「食べるか」
亜世界倉庫からクッキーを取り出して、姉妹に手渡した。
姉妹は恐る恐るクッキーを口にした。
「「・・・・」」
姉妹は一心不乱にクッキーを食べ始めた。
「美味しかった。ありがとうございます」
「旨かった。ありがとう」
(可愛い)
俺は姉妹を愛しく思った。
「名前を教えてくれるか」
「ラハム」
「ラフル」
「ラハムとラフムか」
「親は何処に居る」
「知らないです」
「分からない」
どうやら捨て子みたいだ。
「ラハム、ラフム、俺と一緒に来るか」
「はい」
「うん」
「ゴブリンか」
ゴブリンの集団に取り囲まれてしまった。
「ラハム、ラフル、俺の後ろに隠れろ」
二人に隠れろと指示したが、逆に俺の前に進んでしまった。
「・・・・嘘だろう」
二人は大蛇に変身して、ゴブリンの集団を瞬殺してしまった。
「「・・・・」」
二人は人族の姿に戻り、怯えた視線で俺を見つめた。
「私達の正体は大蛇なんです」
「隠していてゴメンナサイ」
二人の正体は大蛇の魔物で、人族の姿に変身出来るようだ。
「・・・・ラハム、ラフル、俺の子供になるか?」
俺は二人の頭を優しく撫でて、子供になるか尋ねてみた。
「なりたいです」
「なる」
「決まりだな。但し許可無く大蛇の姿に変身するのは禁止だ」
「はい」
「うん」
「この二人の養子手続きを頼む」
神殿の神官に養子手続きを依頼した。
「この姉妹をですか?」
「そうだ。俺はニードルスレッド。この二人はラハムとラフムで、魔獣の森に置き去りにされていた」
神官に銀貨20枚の入った袋を手渡した。
「分かりました」
神官は直ぐに二人の養子手続きを行ってくれた。
種族=人族
名前=ニードルスレッド
性別=男性
年齢=24歳
身分=平民
職業=裁縫士
スキル=鑑定、空間魔法、針、糸
養子=ラハム、ラフル