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【閑話】副業(1)
今回は副業(1)の話です。
「ニードルスレッドさん、生地の納品ですよね。待っていましたよ。早く納品して下さい」
「そんなに急かすなよ」
俺は生地を納品する為に商業ギルドを訪れた。
すると受付嬢から早く納品してくれと急かされた。
どうやら俺の納品する生地は大人気らしく、直ぐに完売して品薄になるらしい。
実は副業で生成した経糸緯糸を組み合わせて織った生地を月に一度納品している。
亜空間倉庫から5反の生地を取り出して、受付嬢に手渡した。
「5反で金貨50枚です。お確かめ下さい」
金貨の枚数を確認した。
「金貨50枚を確かに受け取った」
これで暫く金欠にならずに済む。
「忘れていたが、オークの肉を買い取ってくれ」
「オークの肉ですか。買い取れますよ。何匹くらいですか」
「オーク8匹だ」
亜空間倉庫からオーク8匹の肉を取り出して、カウンターの上に置いた。
「・・・・本当に8匹ですね。金貨4枚で買い取ります。それで良いですか」
「それで構わない」
「それでは金貨4枚です」
「金貨4枚を確かに受け取った」
俺は嬉々として商業ギルドを退出した。