ベヒーモス討伐
今回はベヒーモス討伐の話です。
「ベヒーモスの討伐を依頼したい」
ギルマスからベヒーモスの討伐依頼を要請された。
おそらく狩猟祭に現れたベヒーモスだろう。
ボウの右目を潰し、ソードの左腕を切断した奴だ。
「俺はD級冒険者ですよ。A級のベヒーモス討伐の依頼は受ける資格はありません」
「カラドリウス、スレイプニル、スフィンクス、S級やA級を從魔にしている君には資格が充分ある筈だ」
「・・・・」
ギルマスが從魔の事を持ち出してきた。
(これは拒否出来ないな)
「分かりました。依頼を受けます」
仕方なく依頼を受ける事にした。
「ウォオオオオオ」
ベヒーモスが獲物を見つけて喜びの叫び声を上げた。
【回転針】
回転針を放ったが、あっさりと躱されてしまった。
「レイ、フィン、ベヒーモスを押さえ付けてくれ」
「分かりました」
「任せろ」
レイとフィンが暴れるベヒーモスを押さえ付けた。
【回転針】
再度回転針を放った。
「ガァアアアアア」
回転針がベヒーモスの心臓に刺さり即死させた。
「よく討伐してくれた。褒美として君をC級冒険者に昇格させよう」
ギルマスからC級冒険者に昇格させると告げられた。
(ギルマスの奴、指名依頼を受けさせる為に昇格させたな)
俺はギルマスに激昂した。
「王宮から通達があった。ベヒーモス討伐の褒美を与えるから明後日に王宮に出頭しろとの事だ。当然拒否は出来ないからな」
「・・・・分かりました。必ず出頭します」
【転移】
明後日に空間魔法で王都に転移後、王宮に出頭した。
「面を上げよ」
国王陛下から面を上げろと言われた。
「そなたがベヒーモスを討伐したニードルスレッドか」
「はい、私がニードルスレッドです」
一瞬だが国王が見下すような視線で俺を睨んだ。
「ベヒーモスの討伐見事であった。褒美として白金貨30枚と英雄の称号を与える」
「ありがたくお受けします」
「もう下がって良い」
「畏まりました」
俺は足早に謁見の間を退出した。
(あぁ、緊張した。王宮なんて金輪際二度と来たく無いな)
俺は心の底から思った。
(たとえベヒーモスを討伐したとはいえ平民と会話するなんて不愉快だ)
国王は平民を見下している愚王だった。
「ニードルスレッドが国王陛下から英雄の称号を与えられただと」
「そんな馬鹿な」
「あり得ない」
「何かの間違いだ」
ミエハル伯爵と三兄弟は驚愕してしまった。
「ベヒーモスが討伐されてしまったか」
謎の召喚術士は不快そうな口調で呟いた。
種族=人族
名前=ニードルスレッド
性別=男性
年齢=24歳
身分=平民
職業=裁縫士
スキル=鑑定、空間魔法、針、糸、海洋生物使役、水属性魔法、状態異常無効、不老
養子=ラハム、ラフル
祝福=ティアマト、アプスー
從魔=カラドリウス、スレイプニル、スフィンクス
称号=英雄