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【閑話】狩猟祭の惨劇
今回は狩猟祭で起こった惨劇の話です。
「べ、ベヒーモスだ」
「どうしてA級魔物が現れるんだ」
「殺される」
「死にたくない」
「逃げろ」
突然ベヒーモスが狩猟祭に現れて、大パニックになってしまった。
「か、右目が見えない」
ボウが右目を潰された。
「左腕が無い」
ソードが左腕を切断された。
「ボウが右目を潰され、ソードが左腕を切断されただと」
ミエハル伯爵をボウとソードの事が報告された。
「こうなっては仕方ない。ランスを次期伯爵候補筆頭にする」
「父上、ありがとうございます」
「父上、お待ち下さい。左目だけでも弓を引けます」
「右腕だけでも剣を振れます」
「黙れ、これは既に決定した事だ」
(これで私が次期伯爵だ)
(ランスが次期伯爵なんて絶対に認めない)
(必ず引きずり下ろしてやる)
ランスは嬉々とした表情を浮かべ、ボウとソードは憎しみを込めた視線でランスを睨み付けていた。