若返ったジジイ。街の喧嘩自慢と戦う
いつの間にか年を取っていた。
もう91じゃ。
若い頃は良かった。
每日每日喧嘩してギラギラしておった。
死ぬ前にもう一度男と男のプライドをかけた命がけの喧嘩がしたいもんじゃ。
「じいさん!あぶなーーい!」
「!?」
トラックの暴走か。よけられん。
まさか路上の伝説と呼ばれたワシがこんな情けない死に方をするとは。
・
・
「えっ!?若くなってる!?」
目が覚めると私は若返っていた。
あの頃の肉体が帰ってきた!心まで若返っておる!
「……早く『殺りてぇ』」
・
一ヶ月後には私はブレイキングなんとかかんとかダウンのリングにいた。
対戦相手は目が細く唇の厚い男。
私を差し置いて『路上の伝説』を名乗るとは許せん!
「うおおおおおぉ!」
「どりゃああああ!」
右と右のカウンターの相打ち。
負けるかぁぁ!
78才。全盛期まで若返った私に勝てるものはいない!
次の対戦相手は……
『読者さん。あんたでもいいよ』
次の相手はメイウェザー