ダンジョン管理事務局広報部によるインタビュー記事1
閑話の流れとは毛色が違ったのですが、他に置く所が無いので、間章に置きます。明日は第二章始まりますので、宜しくお願いします。
今回のダンジョン管理事務局の広報誌の記事は、サーヤ・ブルックスのメリダダンジョン五十階の史上最年少攻略に伴い実現した、ダンジョン管理事務局広報部の名物美人インタビュアー、カティア・モントーレと、サーヤ・ブルックスとのやり取りを録音したものの書き起こしになる。
「さて今回はメリダダンジョンの五十階を史上最速最年少で攻略した今をときめくプラチナランクの冒険者、「春雷」ことサーヤ・ブルックス様にお越しいただきました。本日はどうぞ宜しくお願いします」
「どうも」
「さて、本日はインタビューに当たって幾つかの質問を用意させていただきました。予め質問内容はご了承いただいてるかと思いますが、大丈夫でしょうか?」
「えぇ、事前に確認したわ。基本、何でも訊いてちょうだい。答えられる範囲はお答えするし、お答え出来ないところはノーコメントでね」
「ありがとうございます。こちらとしては最前線の冒険者にインタビューを受けてもらっただけで有り難いので、ノーコメントも構いません。では早速、第一問。今回の五十階攻略に当たって最大の難関は何処にありましたか?」
「そうね、四十階後半の広大な川を渡る所かしら。私の能力とスキルとの相性の悪さが露骨に出たから、少し苦労したわ」
「分かりました。では関連して第二問、その困難なダンジョンの攻略の際に支えになったものは何でしょうか?」
「そうね、私としては自分の力と言いたい所だけど、やはり事前の準備ね。プラチナランクになってからは、各階層が広大だから余計に準備が必要になってきたわね」
「ありがとうございます。では第三問、言える範囲で構わないのですが、今回の五十階のフロアボス、アンデッドキングドラゴンの討伐はどのようなものでしたか?」
「う~ん、読者にはつまらない解答かも知れないけれど、実際のアンデッドキングドラゴンとの戦闘はほぼ一瞬だったの」
「一瞬ですか?!それはどうやって?」
「あくまでも私の能力との相性としか言えないのだけど、今までの各階層のフロアボスや各種ドラゴンとの戦闘と比べても、圧倒的にやりやすい相手だったわね。まぁ、これも事前に情報があったからだけど」
「先程から事前に色々と準備をされたり、何かしらご存知だったように伺えるのですが、メリダダンジョンの深層である五十階の情報はおおやけにあるものなんですか?」
「そこはノーコメントで」
「分かりました。では次の質問に移ります。ダンジョン攻略関係はこれくらいにして、読者が非常に興味があるサーヤ様のプライベートに切り込んでいきたいと思います。第四問、ズバリ気になる異性のタイプは?」
「そうね、私も年齢的に両親からも結婚を勧められる年になってきたから考えてはいるんだけど、実際の所この生活をしていると候補になるのは私の冒険者としてのあり方を理解してくれる人になるわね」
「もうちょっと具体的に教えていただけますか?」
「これは昔の理想像とは変わってきたのだけれど、私の隣でしっかりと地に足をつけてサポートしてくれる存在って感じかしらね」
「もしかして、それは誰か明確なお相手がいるんですか?」
サーヤは十代後半とは思えない蠱惑的な笑みを浮かべる。カティアはその笑顔に一瞬見惚れ、どんな男もこの笑顔ならイチコロねと思ってしまう。
「ノーコメントで」
「そうですか、残念!では最後に、今後の冒険者としての目標をお願いします!」
「そうね、冒険者としては女性初のオリハルコンランク到達かしら。ただ、まずは五十階到達したし、少し休みたいわ」
「質問は以上になります。ではサーヤ様、次回は六十階到達し、見事オリハルコンランクになった際にインタビューをお願いしますね!」
「そうね、その時には別の発表も出来ると思うし、お楽しみにね」
「お〜っと、最後に意味深なコメント!!インタビューありがとうございました」
このインタビュー記事を読んだ何人かの男達は広報誌を握り潰し、ゴミ箱に投げ捨てたという。
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気にいらなかったら、貴重な時間を使わせて申し訳ない。ただそんなあなたにもわざわざここまで読んでいただき、感謝します。




