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2 マツリド

待ちに待った日がやって来た。

ブランカと一緒に教室へやって来たリューク。


「今日から皆と一緒に勉強するリューク・マツリド君です。」


ブランカがリュークを紹介し、最後にリュークは挨拶をした。

席は次のテストが有るまで1番後ろの席になった。

授業が始まり、リュークの知っている内容だったが深く掘り下げ詳しく解説をしていた。

授業が終わるとリュークの周りにクラスメイトが集まりリュークに沢山の質問をして、リュークは嬉しそうに答えた。

年齢が4つも離れていたが皆仲良くしてくれた。

しかしリュークが初めて受けたテスト結果のせいでクラスメイトはリュークに冷たくなった。

成績順で座る席順で一番最初にリュークの名前が呼ばれ、今までずっと成績が1位だったジュナイパーが2位に落とされてからジュナイパーはリュークに陰湿な虐めをするようになったのだ。

運の悪い事にジュナイパーは、この学年の中では力のある貴族の子供だった。

最初はジュナイパーを止める声もあったが親に言いつけると脅され、それでも注意をしていた貴族の子の親が失脚する事になり、それを知ったクラスメイト達は次第に何も言わなくなった。


「リューク、あなた大丈夫?」


クラスの異変に気が付いたブランカがリュークに訪ねたが、リュークは心配させたくない一心で笑って大丈夫と言った。

リュークが寝静まった頃、ブランカはバルームに相談をする。


「…本人が大丈夫だと言っているんだ。アイツが助けを求めてくるまでは最悪な自体にならない様見守るしかない。」


バルームはそう言いながら心の中では負けるな、頑張れと応援していた。

相変わらずジュナイパーには虐められクラスメイトに冷遇されていたがリュークは全然困らなかった。

ジュナイパーにやられるのはノートを破られたり教科書を隠されたりする位だったから一度聞いて見た物を忘れないリュークには痛くも痒くもなかった。

クラスメイトから冷遇されるのは辛かったが、また飛び級してこのクラスから離れれば良いと思い時間さえ有れば図書室に行き本を読み漁った。


2学期になって恒例行事のダンスパーティは開催宣言だけを聞いてバルームが教えてくれた奥庭の噴水広場のベンチで本を読んで時間を潰した。


3学期に入り飛び級テストが行われた。

結果発表の前にブランカはリュークを相談室へ呼び出した。


「リューク、飛び級テストに合格したけど飛び級するつもりはありますか?」

「はい。」

「飛び級してしまうと当然だけど学生として過ごす時間が減ってしまうわ。本当に良いの?」


リュークは飛び級するつもりで勉強をしてきた事と中等部に行かず高等部まで飛び級させておいて今更学生で居られる時間が減ると言われたくないと話すとブランカは下を向いた。


「…そうだよね。ごめんね…。ジュナイパーの事も何とかしようと思ったんだけど…。」

「ブランカ先生に前に聞かれた時に大丈夫って言いましたし、ジュナイパーの事は気にしていません。だから先生が謝る必要はないです。」


リュークはAクラスに一人でいる内に明るく希望に満ちた性格はなりを潜め表情を一切出さない人間になってしまった。

勉学には感情や友情は一切要らないと悩んだ結果出した答えだった。

相談室を後にしたリュークは寮に戻りベッドに倒れ込んだ。


「…あんな泣きそうな顔をしなくてもいいのに…。」


バルームが帰って来てリュークに本当に飛び級しても良いのかと聞いたがリュークは良いと言った。


「そうか。なら、それ以上言うのはやめだ。リューク、飯だ。ブランカがしょぼくれてるが気にしないで飯を食え。」

「分かった。」


次の日、学校では飛び級テストに合格したのはリュークだけだと発表された。

ジュナイパーは悔しそうにしていたがリュークは気にも留めなかった。

ジュナイパーの父がリュークが不正をしたのではないかと学校に乗り込んで来たが、テストは学園長以外問題を知らないし教室には不正が出来ないよう生徒一人に対し一人の教員を付けブランカ、バルームは監視役を外しているから不正は出来ないと言い切り丁重にお帰り頂いたらしい。


「ったく。うちのリュークがそんな事するわけないだろって話だよ。」


我が子のように言われ嬉しくなったリューク。

学期休みが始まる頃にはブランカとの関係も修復された。



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