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10 セシル

2学期が始まった。

チャイムが鳴り、リッテルが10分殆ど送れて入って来た。


「はい、おはようございます。今からプリントを配りますね。それから席替えをしますので私の指示通りに座って下さい。」


リッテルは2学期の行事予定と1ヶ月分の授業日程を配った。

2学期の予定は、ダンスパーティ、進学・就職試験となっていて授業日程は相変わらず1、2時限目のみ授業で残りは自習時間となっていた。

説明を終えたリッテルはポケットから紙を取り出した。


「では次に席替えをします。」


次々と名前を呼ばれ17番目にセシルが呼ばれた。

また次々と名前が呼ばれる。


「では席順を説明しますね。1、2列目は進路希望が総合学科、3列目は医学、4列目は工化学、5列目はその他となっています。…当然、成績順となっています。」


セシルは総合学科の一番最後の席、ルーカスは医学の一番目、ティーナは一番最後の席だった。


「分かっていると思いますが、専門学を学べるのは各部門10人までです。ではしっかり勉学に励みましょう。」


セシルは愕然とした。

このままでは総合学科へ進学出来ない事を改めて思い知らされたのだ。

教室を出て行くリッテルを追いかけた。


「リッテル先生っ!」

「はい、何でしょう?」

「あの…マツリド先生にもう補習を受けなくても大丈夫と言われたのですが、引き続き補習をお願いしたいのですが…。」

「それは私じゃなくマツリド先生に直接お願いしなさい。」

「はい…分かりました。」

「彼は放課後いつも暇ですからね。きっと引き受けてくれますよ。」


リッテルはニコニコ笑い教員室へ向かった。

セシルは時間を見ながら、自分の行いを思い出しマツリドにお願いをするのに気が引けたが背に腹は変えられずマツリドに会いに行った。


「…あの…マツリド先生…。」

「っ!?はっはい?」


マツリドはセシルの声に驚き慌てながら返事をした。

セシルは今日の出来事を話し引き続き補習をしてもらうように頼んだ。


「…おかしいですね…。私の見立てでは3番目位には入ってるはずなのですが…。リッテル先生に確認しましょう。返事は明日でも良いですか?」

「はい。」


セシルは教員室を後にした。

次の日、マツリドがセシルの所へやって来て補習の話を引き受けた。

何処かたどたどしかったがセシルとマツリドの補習は来週からと決まった。


「では…始めましょうか。…とは言っても殆ど理解しているので、進学用模擬テストを作ってみました。」

「ありがとうございます。」

「これで間違えた所を重点的に教えましょう。」

「はい。」


セシルはマツリドからテストを受け取り解き始める。

補習室には時計の秒針の音だけが聞こえた。

全て答えを埋めた答案用紙をマツリドに渡し、すぐに採点を始めるマツリド。


「…なるほど。」


次にマツリドはリッテルが行った今までのテストでセシルが間違えた問題を少し変えたプリントを渡した。

セシルは問題を解きマツリドに渡し、マツリドは採点を始める。


「…あぁ…なるほど。ではセシルさん良いですか?」

「はい。」


マツリドはリッテルの問題文を解説しながら答えを導き出していった。


「リッテル先生は勘違いしそうな問題を良く出すんです。」


マツリドは2、3年の担任は持ち上がりでリッテルの問題の傾向を分かっているから良い点数を取れるのだろうと言い、進学テストは複雑な問題は出ないはずと言ったが用心するに越した事はない為、過去のリッテルが作成した問題集を来週までに用意するとセシルに約束し補習を終えた。

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