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あの退屈なパーティから数日が経ったある日。

ティーナ、ナタリー、セシルはティーナの家でお茶会をしていた。


「で、ティーナからの手紙で集まったんだけど、どういう事なの?」


ナタリーがクッキーを食べながらティーナに聞いた。


「手紙に書いた通りよ。今度、第一王子の第二次婚約者候補が集まるパーティに参加して欲しいそうよ。」

「第二じゃなくて第一なの?」

「ナタリー、政略結婚なら第一王子の婚約者候補から選ばれて当然よ。それにティーナが選ばれるのもね。」


優雅にお茶を飲むセシル。


「でも私は嫌なの!ゼムスの婚約者候補ならまだしも第一王子の婚約者候補者から外れたいの!」

「それで私達を呼び出したのね?」

「そうなの!嫌だから王子に嫌われる作戦を考えたけど、お母様に貴族として女性として恥ずかしいからやめなさいと言われてしまったの…。」

「作戦とは?」


ティーナは、わざと鼻毛を出して会いに行ったり鼻くそを付け行ったり鼻をほじって王子の服で拭こうとしたり、鼻水を王子の服で拭こうと思っている事を伝えた。

するとナタリーはクッキーを口から出しそうになり、セシルはお茶を喉の変な所に入れてむせてしまった。


「アンタがそんな事をしたら友達の縁を切るわよ。」

「逆に私は面白いから許すわ。」

「セシル!アンタたまにズレてるわよ!」

「じゃあナタリーならどうするの?」


突然立ち上がり顎を上げるナタリー。


「あら、王子。第一王子のくせに周りに気を使わず、それを第二王子にやらせるなんて信じられませんわ!まぁ終始不機嫌なそのお顔の醜い事!性格がお顔に出ていらっしゃいますわよ?平民の女を囲っているという噂をご存知?ワタクシの婚約者には相応しくありませんわね!っと言うふうに貴族らしく嫌われるのはいかがかしら?」


二人はナタリーの突然の演技に大爆笑した。

セシルは涙まで出ている。


「まあナタリーの言う事は正しいと思うわ。でも後でご両親に怒られるわね。」

「あら、じゃあセシルならどうされるの?」


涙を拭きながらセシルは言った。


「私なら王子の本命をイジメるわ。」

「「は?」」

「多分このパーティは政略結婚の為の候補者の集まり。でもきっとその中に王子の本命が居るはずよ。その方を見つけてネチネチしつこく上品にイジメるわ。そうしたら、王子だって本命をイジメるティーナを嫌うはず。早々に候補者もしくは城から叩き出されるわ。…ティーナが王宮が決めた婚約者となっていれば別だけど。」

「なるほどね!最後のが気になるけどやってみるわ!まず、形から入らないといけないわね…。お母様に言ってみるわ。」


ナタリーは、やる気を出しているティーナを見てセシルにぼそっと言った。


「ティーナのお母様、反対なさらないのかしら?」

「私には分からないわ。」



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