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第2のエリアボス・・その名は

「じゃあ3人はエリアボスについて何も調べてないの?」


「ああ、何でもかんでも攻略サイトや掲示板に頼ってたら楽しくないだろ?そういうのは完全に行き詰まった時以外は見ないようにしてんだ。」



 今、私は第2のエリアボスに挑む為に《恵みの森》の最奥に向かっている。

 その道中、偶然にもケント達のパーティと遭遇、彼等も第2のエリアボスに挑む為に最奥を目指していたのだ。

 此処で会ったのも何かの縁、私はせっかくなので一緒にエリアボスに挑まないかと提案したところケント達は快く承諾してくれた。


「ねえ!さっきの氷犬って魔法なの!?」


「・・えっと、《猟犬氷縛》は魔法とは、ちょっと違う・・かな。」


「えっとねー☆あれはこう、シュッ!ていってスパッ!って感じで動くの☆」


「よく分からない・・。」



 ムゥとスゥの2人は今回エリアボスに挑む為に編成した炎鬼達鬼人3兄妹とはここまで何度か戦闘を共にした事でお互いに打ち解けたようだ。


「それにしても此処の敵はイマイチ歯応えがねぇなぁ。お嬢、エリアボスって奴の所にはまだつかねぇのか?」


「まあ炎鬼はこのエリアの魔物とは相性が良いから仕方ないよ。ボスエリアは・・ついたよ。」


 炎鬼の質問に対して私は指を正面に向けて応える。そうすると全員が私が指差した方向に視線を向ける。

 その視線の先にはマリーと同じぐらいの大きさの、現実の大きさ基準だと巨大なカマキリ・・《恵みの森》のボス《アーミーマンティス》が立っていた。





『キャシャーーーッ!!!』


 ボスエリアに全員が入ると《アーミーマンティス》が威嚇の構えで叫び出す。


「それじゃあ手筈通りにいくよ・・GO!」


「よっしゃ!行くぜケント!」


「おう!」


 私がGOサインをだすとまずは炎鬼とケントが《アーミーマンティス》へと突撃していく。

 彼等の主な役割は炎鬼はダメージを与えて、ケントはスキルを使って《アーミーマンティス》のヘイトを引き受ける事。




「よし、だいぶ2人にヘイトが溜まったみたいだね。雹鬼、ムゥは攻撃開始!」


「・・了解。《猟犬氷縛》」


「よーし、いくよ!《ファイヤーアロー》!」


 雹鬼には《アーミーマンティス》の動きの阻害、ムゥは弱点である火属性の魔法スキルでダメージを与えてもらう。

 本当は炎鬼も《猿天火》を使った方が良いんだろうけど、それだと炎鬼1人でいいんじゃないかな?ってなりそうだから今回は使わせずに()()()()()使()()()()()()()



「それでもやっぱり《猿天火》を使ってない炎鬼でも結構ダメージ出してるなぁ・・雷鬼、スゥ、もうすぐ《分隊産卵》が来るから雑魚の殲滅はよろしくね。」


「りょうかーい☆!いっくよー☆!」


「ん。」


 2人の役割は主に遊撃だ。《アーミーマンティス》はHPが2割減る毎にスキル《分隊産卵》で8〜12体、最後の2割でスキル《小隊産卵》で30体の《プチマンティス》を産み落とす為、2人には《プチマンティス》の処理を担当してもらう。



 最後に私だけど・・特に今はこれといってやる事はない。

 あ、だからといって全くやる事がないわけじゃないよ?私は主に全体の指揮にムゥの護衛、誰かがピンチになった時の肉盾役だ。

 だって考えてみてよ、今の私が《アーミーマンティス》に攻撃したら多分1〜2発殴っただけで倒しちゃうだろうし、《アーミーマンティス》の攻撃力じゃ私にダメージは入らない。

 せっかくパーティプレイしてるんだからそれらしい事したいじゃん。・・まあ私や従魔達だけなら《ワン・フォー・オール(1人はみんなのために)》を使ってサクッと終わらせるだろうけど。

 でも、見た感じ炎鬼達なら《ワン・フォー・オール(1人はみんなのために)》なしでも倒せそうだね。

 もう2回目の《分隊産卵》を使ってるし、《プチマンティス》の殲滅も問題なさそうで《小隊産卵》を使われるまで私の出番はなさそうかな?




 それからは問題なくダメージを与えていき遂に《アーミーマンティス》のHPが2割となった。


『キャシャーーーー!!!!』


 《アーミーマンティス》が雄叫びと同時に今までよりも大きな卵を産み落とし、その卵から《プチマンティス》が30体わらわらと出てくる。


「あ!カルーア姉、そっちに行ったよ☆!」


 数が今までの倍以上になったからか雷鬼とスゥの処理が遅れて5体の《プチマンティス》が此方に向かって来る。その内5体が雹鬼へと向かって行った・・え、全部そっちに行くの?


「雹鬼、対処でき・・聞くまでもなさそうだね。」


 私が聞くよりも先に既に1体倒してるのを見て要らぬ心配だとわかり、私は前衛の様子を確認する。


 《プチマンティス》の処理がちょっと遅れてるかな、雷鬼はともかくスゥが苦戦してるみたい。

 これはさっさと《アーミーマンティス》を倒す?でもなぁ、《プチマンティス》を倒しても戦闘終了後に経験値が入るから、炎鬼達もそうだけどケント達にはこれで少しでもレベルアップしてほしい。・・よし。


「炎鬼!ケント!《アーミーマンティス》は私が抑えておくから2人も《プチマンティス》の処理にまわって!ムゥも!」


「おう!」


「お、おう!」


「わかった!」


 3人は《アーミーマンティス》への攻撃を止め《プチマンティス》の攻撃に移る。私は高い速さであっという間に《アーミーマンティス》の目の前に移動してケントに攻撃しようとしていた鎌状の腕を受け止める。


「みんなが《プチマンティス》を倒し終わるまでおとなしくしてもらうよ。」




 数分後、炎鬼達は全ての《プチマンティス》を倒し終える。


「あ、終わった?」


「あ、ああ、終わったけど・・。」


「ケント、気にするな。これがお嬢だ。」


 なんだか失礼な事を言われてる気がするけど・・ま、いいか。


『キャシャ・・!キャシャ・・!』


 と、両手を掴まれ、逆さの状態で持ち上げられたままの《アーミーマンティス》が地から離れた脚をジタバタと動かし最後の悪あがきをしてくる。諦めなよ《アーミーマンティス》、もう詰んでるんだからさ。



 この後、私に両手を封じられた状態でみんなにフルボッコにされた《アーミーマンティス》はHPが0になって消えて逝った。







「さて、と。俺らはこのまま次の街を目指そうと思うんだけど、カルーアはどうする?このまま一緒に行くか?」


 ボスエリアが解除された後、ケントがこのまま一緒に行くかと聞いてきたので私は・・。


「え?何言ってるの、ケント達も《魔と共存の街》に帰るよ?」


「「「え?」」」


〜〜〜


 あれからケント達に何で《魔と共存の街》に戻るのか聞かれたから、


「来ればわかるよ。」


 とだけ伝えながら帰路につく。


 そんな感じで今、私達は《魔と共存の街》の入り口近くまで帰ってきたのでそろそろケント達に戻ってきた理由を教えてあげようと思う。


「一応確認するけど、《アーミーマンティス》のドロップ品に『軍団バッチ』ってのがあるはずなんだけど、インベントリにある?」


「えっと・・あ、あったぞ。」


「私もあった!」


「私もあったよ。」


 3人は各々インベントリを確認して私が言ったアイテムがあることを伝える。


「じゃあそれを身に付けて・・うん、付けたね。じゃあみんな《魔と共存の街》に入るよ。」


 私達は『軍団バッチ』を付けた状態で《魔と共存の街》に入って行く。



 そして入り口を通過した瞬間、あの()()()()()()()()()()()()()()()()()


「え?・・え?」


「これって、もしかして・・。」


「・・な、なあ、カルーア・・これってどういう事なんだ?」


「あ〜、そういう事かよ、お嬢。」


「・・ん、なるほど・・理解・・した。」


「悪戯が成功した時のような顔してるよ♪カルーア姉☆♪」


 雷鬼が言うようにケントの質問に対して、私は悪戯が成功した時のような笑顔でこう告げる。


「ケント、ムゥ、スゥ、これからが本番だよ。」




 そう、此処が・・この《魔と共存の街》こそが。




()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()だよ!」

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