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夢見る兎は現実を知る

 やあ、僕の名前は兎眠。三度のご飯より寝るのが好きなホーンラビットだよ。今日は僕達のご主人が料理を作ってくれるらしく、みんな楽しみにしながらご主人の買い物に付き合ってたんだ。当然寝るのが好きな僕も楽しみにしてたよ。

 ああ、だけど僕達の住処に帰ってきた後、いつもの木の木陰に居たら眠くなってきちゃった。


「それじゃあ各自、食べたい食材を持ってきてね。・・Go!」


 ご主人の合図と共にみんなそれぞれ食べたい物を獲りに行った。・・僕も食べたい物獲りに行かないと。・・食べたい・・物・・か・・ぁ・・・・・zzz。



〜〜〜



 食材は揃ったけど、さて、何を作ろうか?とりあえずは肉と魚、後は果物を使って3品くらいは作れそうな気がするけど、私って料理は学校の家庭科の調理実習で数回やったぐらいしか経験ないからなぁ。

 しかも何故か同じ班の子達は最初の調理実習以降、私には皮剥きやお米を研ぐくらいしかやらせてくれなかったんだけど、今思えばあれって虐められてたのかな?・・いやいや、普段から仲の良かった子達じゃないけど調理実習以外の時には普通に話した事あるし、特に何かされてた訳じゃないし、虐められてないよね?


「よし。とりあえず、みんなが戻ってくる前に調理道具の準備でもしてよう。」



〜〜〜



「はい、兎眠あーん。」


 あーん。もぐもぐ、もぐもぐ。


「どう?美味しい?」


「プゥプゥ♪」


 すごく美味しいよご主人。他の仲間達もあまりの美味しさで空を飛んじゃうくらい美味しいよ。僕も何だか今なら飛べそうな気がしてきた。

 ・・・うん、まあ、これが夢だって分かってるんだけどね。だって空を飛べそうって言いながら此処もう既に空だし。何より普段から寝てる僕だからね、夢かどうかすぐに分かっちゃうんだよ。でもこんな夢を見てるって事はもうすぐご主人のご飯ができる頃なのかな?だったら名残惜しいけど起きないとね。

 ・・あれ?そういえば僕って食材探してたっけ?



〜〜〜



「・・で、できた。」


 悪戦苦闘しながらもなんとか料理が完成した。()()()はそれなりに悪くない仕上がりだ。

 しかし、まさか《料理》が料理に関する作業のサポートをするスキルじゃなかったなんて。くっ!テキーラの時に必要ないからって何も調べなかったのが仇になった!


「うん。《料理》だけじゃなく新しく手に入れたスキルに関しては後で調べておこう。とりあえず・・みんなー、ご飯できたよー!」


「「「「「ーー!」」」」」


「「「「・・プゥ!」」」」


「「「「「コケーッ!」」」」」


「「「「「ガゥ!」」」」」


「「フィ〜♪フィ〜♪」」


「クマ〜。」


「ピュル〜♪」


 みんな、待ってましたと言わんばかりに集まってきた。そんなに待ち遠しかったなんて頑張って作った甲斐があるよ。


「っと、・・兎眠、ご飯できたよ?起きて〜。」


「・・zzz」


「・・駄目だ、起きないなぁ。ん〜、仕方ない、他の子達を待たせちゃうし、ご飯の前に置いてたら起きるよね?んしょっと。」


 私は兎眠をみんなの所に連れて行きご飯の前に置いてあげる。


「みんなお待たせ。ご飯は・・うん、ちゃんと全員分あるね。それじゃあ手を合わせて、いただきます!」



〜〜〜



 ん、ん〜・・。


「・・プゥ。」


 良い匂い。ご主人のご飯の匂いかな?もしかしてもう食べてる?

 僕が目を覚ますと目の前には美味しそうなご飯があった。これがご主人が作ってくれたご飯かぁ。夢で見たご主人のご飯は美味しかったからなぁ、現実のご飯もきっと美味しいに違いない。ねえ、ご主人。僕も食べて・・良い・・。


「・・プゥ?」


 僕がご主人に食べて良いか目線を送ると、そこには何故か倒れてるご主人が居た。


「プゥ?プゥ!?」


 いや、ご主人だけじゃない、何故か他のみんなもご主人と同じ様に倒れてる!?いったい何があったんだ!?


「プゥ!プゥ!」


 ご主人!ご主人!起きて!いったい何があったの!?

 僕は必死になってご主人を起こそうとご主人の頭を揺する。


「・・・・ぁ。」


 ご主人!気がついた!いったい何があったのご主人!!


「兎、眠?起き、たんだ?」


 ご主人!誰なんだい、ご主人やみんなをこんな目に合わせた奴は!?僕が倒してやる!!


「プゥ!プゥ!」


「兎眠・・私も、みんなも、大丈夫、だから。」


 大丈夫って、全然大丈夫に見えないよご主人!?


「兎眠・・私が、今から、言う事は、絶対に、守って、ね?」


「プゥ?・・プゥ!」


 ご主人?・・分かったよご主人。何でも言って。僕、絶対に守るから!


「そこの、ご飯・・絶対に、食べちゃ、駄目、だから、ね?」


 え、ご飯・・?

 そう言われて周りを見てみると、みんなご飯を食べた後に倒れてるみたいだ。え?もしかしなくてもご飯を食べたからこうなったの??


「プゥ・・プゥ。」


 まさか、ご主人のご飯が原因だったなんて、嘘だと言って欲しい。

 だが残念かな。意識はあるらしい仲間達は誰1匹たりともご主人のご飯が原因じゃないと否定する者はいなかった。


 僕はご主人と仲間達が回復するまで仇を見るかの様にご主人のご飯から視線を逸らさずに見ているのだった。

《料理》

・出来上がった料理に効果が追加される(スキル無しでも料理はできるが効果は追加されない)

・調理方法で出来上がった料理の効果が決まる(同じ料理でも調理方法が違うと効果も変わる)

・1度作った事のある料理は食材があれば量産できる(良い物も悪い物も)

※《料理》スキルを手に入れたからといって料理が上手くなるわけじゃない

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