掌の上のかくれんぼ
「ーー!ーー!」
「ガゥ、ガゥ。」
「・・・プゥ。」
「コケッ!」
「「フィ〜。」」
「・・。」
ふふふ。みんな探してる、探してる。
あの後私が来たことを察したのか、隠れていた子達が出て来ちゃったため私、フィオナ、フィーナを加えて再度かくれんぼをやる事になった。
ただし、今回のかくれんぼは私vsマリー以外の従魔達だ。マリーは隠れるには大きすぎるからか、此処で休憩しているとの事。
そんな訳でスラミー達には一旦《転移結晶》で平原に行ってもらい、その間に私は隠れる事となった。
そう、今回鬼は従魔達なのです。でもそれだとガルフ達の鼻で居場所がバレるんじゃないか?と、思うでしょ?だから私は急いでマーケットで『無臭玉』というアイテムを買った。
この『無臭玉』は使用者の匂いを半日だけ無くす使い捨てのアイテムで、1個500Gと買いやすい値段で売られている。
まあ、これがNPC産なら1個50Gで買えるんだけどね。・・30分しか効果ないけど。
とりあえずはコレを使ったから今の私は半日間ガルフ達の鼻でも察知されない・・はず。イマイチ自信がないのは相手が私のガルフ達だからね。私の匂いなら、もしかしたら嗅ぎつけるかもしれないし。
「・・・プゥ!プゥ!」
「「「・・・プゥ!」」」
そして兎丸達の耳に私が動いた微かな音を拾われないようにするため、迂闊に動かないようにもしている。
「ーー!」
「「「「ーー!」」」」
「ガゥ!ガゥ!」
「「「「ガゥ!」」」」
「コケッ!コッコ、コケーッ!」
「「「「コケーッ!」」」」
「フィ?」
「フィ〜、フィ〜。」
「フィ〜♪」
お、どうやらみんな各々森の中に探しに行くみたいだね。
「・・・zzz」
「・・クマァ。」
兎眠は、まあ、いつもの事だとして、マリーもちょっと眠そうだね。兎眠の眠気が移っちゃったかな?
「・・。」
さて・・ここからは忍耐力との勝負かな。果たしてみんなは私を見つける事ができるかなぁ?
〜〜〜1時間後
「・・。」
たまに従魔達は何匹か戻ってきては報告会みたいな事をしてるね。まあ、この森結構広いから定期的に情報共有はしておいた方がいいよね。
〜〜〜さらに1時間後
「・・。」
うーん。従魔達が報告しに集まってくる間隔が段々と長くなってきてる。そんなに遠くまで探しに行ってるのかな?
〜〜〜これまたさらに1時間後
「ーー!?ーー!?」
「「「「ーー!!」」」」
「ガゥ!?ガゥ!?ウァオーーーン!!!」
「「「「ウァオーーーン!!!」」」」
「・・・プゥ。・・・プゥゥ。」
「「「・・・プゥゥ。」」」
「コケッ!コケッ!・・コケーーーッ!!!」
「「「「コケーーーッ!!!」」」」
「「フィ〜、フィ〜。」」
「・・。」
ど、どうしよう。あまりにも私が見つからないからか、みんなかなり心配そうにしてる。フィオナとフィーナに関しては何だか泣きそうになってるよ。
「「フィ、フィ〜、フィ〜。」」
あ!ああ!?な、泣き出しちゃった!?ま、まずいよ!早く此処から出ないと!!
「(ゴソゴソ、ゴソゴソ。)・・ぷは。フィオナ!フィーナ!泣かないで!?私はここにいるから!」
私は急いで隠れていた場所から出てきて泣いてる2匹の元へと駆け寄る。
「「フィ♪フィフィ〜!」」
が、私が駆け寄ると2匹は突如泣き止み、まるで悪戯に成功したかのような笑みをうかべると・・。
「「「「「ーー!ーー!」」」」」
「「「「・・・プゥ!!」」」」
「「「「「コケーーッ!!」」」」」
「「「「「ガゥ!!」」」」」
2匹の合図とともに私目掛けて全員が飛び込んでくる。
「え!?ちょ!?うわっ!?」
突然の事でバランスを崩し、従魔達に押し倒された私は少し頭の中が混乱していた。
「「フィ〜♪」」
そんな状況でフィオナとフィーナがハイタッチをしているのが見えた。・・なるほどね。そういう事か。
「はは。私はフィオナとフィーナの作戦にまんまと引っかかったのかぁ。」
従魔達が心配そうにしてたのも、2匹が泣いたのも全ては作戦だったって訳だ。
「「フィ♪フィ〜♪」」
「「ーー!」」
従魔達は作戦が成功した喜びを分かち合ってるようだ。
「・・ま、みんなが楽しそうにしてるなら、いっか。」
こうして今回のかくれんぼは、従魔達の作戦勝ちとなったのだった。
え?私が何処に隠れてたかって?・・休んでるマリーの下に横になった私1人の体が3/4程入る溝を掘って、頭上にマリーの毛並みと肉感を堪能しながら隠れてました。




