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眠れる獅子ならぬ、眠れる兎

 専用フィールドから戻ってきた私は《マザー森林》の入り口へとやって来た。此処から先の魔物は向こうからも攻撃してくる為、気を引き締めて行かないといけない。


「よし。兎丸達は周辺の索敵、スイ達は各自兎丸達と一緒に行動、スラミーと兎眠は私と一緒に探索。各自離れすぎず、何か見つけたらすぐに報告すること!わかった?」


「「「「「ーー!!」」」」」


「「「「・・・プゥプゥ!」」」」


「・・・プゥ。・・・zzz」


 ん〜、兎眠大丈夫かな?この状況で寝ちゃうとか、心配だから一応一緒に行動するようにしたけど。索敵は兎丸達がいるから大丈夫・・かな?

 今回は森という視界が悪い場所での行動のため兎丸達の索敵能力が重要になる。


「それじゃあ、索敵開始!」



〜〜〜数分後


「・・・プゥプゥ!」


「兎吉、あっちに何かいるの?」


「・・・プゥ!」


「わかった。みんな行くよ。」


〜〜〜


『ガゥ、クァ〜。』


『ガゥ、ガゥ。』


『・・・zzz』


『『クァ〜・・・』』


 ・・・これは・・マズい。流石にゴブリンなら倒せるかもだけど、いきなりウルフ5匹はマズい。数で勝っていても個の力は劣る。


「これは、マズいから一時撤退するよみんな。」


「「「「「ーー!」」」」」


「「「「・・・プゥプゥ」」」」


 私は一時撤退する事を伝え後退する。


 ペキッ!


「!?」


『『『『『!!!!』』』』』


 しまった!?今のでウルフ達に気づかれた!!


『『『『『ウァオーーーン!!!』』』』』


 くっ!私1人なら逃げ切れるけれど、それだとスラミー達が殺られる。・・一旦専用フィールドに避難させる?・・いや。


「・・みんな、迎え撃つよ!!」


「「「「「ーー!!」」」」」


「「「「・・・プゥ!!」」」」



〜〜〜


 あれから10分以上経過しただろうか。従魔達は奮闘するもウルフ達の方が能力値的に優っている。全体的に6割程ウルフのHPは削れたが、1匹、また1匹と従魔達が倒れていく度にこちらが劣勢になっていき、とうとう私と抱えている兎眠のみとなってしまった。


「これは、1度レベリングしてから再チャレンジかな。」


 いや、そもそも不利だとわかっていた時点で私が対処するべきだったんだ。そうすれば少なくとも壊滅状態までにはならなかった筈だ。


「・・ごめんね兎眠。せめて貴方だけでも向こうに送ってあげるから。」


「・・・zzz・・・(パン)・・・プゥ?」


「はは、おはよう。起きて早々悪いんだけど、向こうで待っててね?」


「・・・プゥ」ジタバタ


「え、ちょっ!?兎眠!?」


 兎眠は抱えてる私の腕から飛び降りて戦闘体勢に入る。


『『『『『ガルルルル』』』』』


 ウルフ達は油断するな、というようにこちらの様子を見て威嚇をしてくる。


「・・・ブッ!ブッーッ!!」ダンッ!ダンッ!


 兎眠が怒りを表す仕草をすると1匹のウルフに立ち向かっていった。

 狙われたウルフは迎撃しようと攻撃するが兎眠はそれを回避して頭部に強烈な蹴りをお見舞いする。すると蹴りを喰らったウルフは昏倒状態になった。


「・・・はっ!そうだ、今のうちに!・・テイム!・・テイム!」


 失敗しました。


《ウルフのテイムに成功しました。テイムされたウルフは専用フィールドに転送されます。》


「よしっ!・・そして、早速だけど兎眠のフォローお願い!」


 私はテイムしたウルフをすかさずパーティに編成してこの場に呼び出し兎眠のフォローを頼む。その間にも兎眠は怒りを表しながら2匹目のウルフを昏倒させていた。

 私は再び昏倒したウルフをテイムしては呼び出しを繰り返し、そして・・。


「テイム!!」

 

《ウルフのテイムに成功しました。テイムされたウルフは専用フィールドに転送されます。》


「っ!?・・お、終わったぁ。」


「・・・プゥ。」


「はは。お疲れ様、兎眠。大活躍だったね。」


 私は大活躍した兎眠を労うために膝に乗せて撫でてあげる。


「・・・プゥプゥ。カリカリ♪」


「「「「ガゥ、ガゥ。」」」」


「ウルフ達もお疲れ様。」


 一時は死に戻り・・いや、流石に私は倒せるか。

 しかし、結果終わってみればスラミー達は倒されたけど、5匹のウルフをテイムできた。・・それに。


「・・・zzz」


「ふふ。もう寝てる。」


 兎眠の意外な一面を見ることができた。

 寝てばかりの兎眠もやる時はやるんだというのを知れた私は、スラミー達のデスペナの間、専用フィールドで休むために転移するのだった。

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