野村さんと野々村くん2
なんか前回書いた短編の続き、ちょっとキャラ忘れちゃった
野々村君:主人公、感情がほとんどない?、パシリ
野村さん:クラスの明るい系女子
稚拙です
野々村はとてもとても悩んでいた。
スマホと睨めっこしながらかれこれ1時間は経過しただろうか。
『今度の土曜日空いてますか?、もしよければこの間のお礼がしたいです』
そう野村さんからの遊びのお誘いが来ていたのだ。
普段の野々村にかかれば即座にごめんなさいをするところなのだが前ゴウキたちから助けた?のを境にお昼ご飯に毎日のように誘いに来て気が付けば一緒に食べるのが普通になっていた。
悩みに悩んだ結果。。。
『はい願いします』
綺麗な野村さんの顔がどうしても頭から離れなかった。
そして土曜日。
駅前に集合とのことで野々村は立っていた。
普段着ないようなちょっとおしゃれに気を使った服装だ。
正直、高校生になってから誰かと遊ぶことがなかったためか心臓の心拍数が上がっていたのかもしれないが感情に疎い野々村がそれに気が付くこともなく待っていた。
目の前に天使が来たのかと錯覚した。
私服姿の野村さんはとてもとても光り輝いていて心臓が高鳴る。
それでも野々村にとっては不思議なことでなんでこんな感じになるのかが理解できなかった。
「こんにちは、野々村君」
「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、はい。こんにちは」
「どうしたの大丈夫?顔赤いよ?」
なぜか顔が赤くなり、野村さんの顔が直視できなかった。
このままではだめだと思い爪をたて指をつねる。
「うん、大丈夫」
明らかに大丈夫そうではないが二人は動き始めた。
遊ぶ、いや状況的にはデートと言って差し違えないが少し買い物をしてカフェで甘いものを食べるのが今日の予定だ。
ほとんど表情の変わらない野々村と喜怒哀楽がわかりやすい野村さんで野村さんが一方的に話しかける場面が多かったが問題がなく時間は進んだ。
「これ、ほんと美味しい!!野々村君のも少し分けて!!」
イチゴのケーキを美味しそうに食べながらも野々村のモンブランを分けてもらいとても幸せそうな顔をしている。
やっぱり胸のあたりがあったかくなってくる。
帰り道知らないチャラい男どもに話掛けられた。
「ねぇねちゃん、いま一人よかったら俺らと遊ばね?」
3人の男たちは強引に手を取っていた。
後ろで野々村はというと少しいやかなりどす黒いオーラを出し始めていた。
「私、今彼とデート途中なの邪魔しないでくれる」
3人の男などモノともしないで手を取られ歩いて行った。
沈黙が続いて先に口を開いたのは野村さんだった。
「ごめんね。なんか嫌な目に合わせちゃって」
とても申し訳なさそうに顔を下げて謝る彼女に言葉がかけられなかった。だから頑張って口角を上げる。
「楽しかった。きょうはありがとう」
引きつって不格好な笑みだけど必死に笑う。
「なにその笑顔。うん、私も前は助けてくれてありがとう」
彼女の目元は少し濡れていたけどとてもとてもうれしそうに笑った。
その笑みにやっぱり胸があったかくなった。